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オンライン留学記(出願編)

2021年秋から、イギリスのマンチェスター大学院(University of Manchester)の修士課程で学び始めました。Distance Course(通信制)で、教育とデジタル技術(ICT)について学んでいます。

大学院のことは、実は5年ほど前から考えていて、実際説明会に参加したり、資料を取り寄せたりしていました。
でも1番の壁は、仕事との両立。そして両立が難しい理由は、ズバリ「通えるところに大学院がない」

1番近くても片道1時間弱・・・。ここが1番のネックでした。

やっぱ無理かーと思っていた時に、The Japan Timesの記事を読まれたという香港の起業家の方から、LinkedInを通じてメッセージが来まして。

「君、Oxfordの大学院とか知ってる?」

・・・

その時に知りました、Oxfordのこんなコース。

このコースは、最初1週間だけがイギリスでの対面、その後はオンラインベース。(完全対面という選択肢はなし)

大学院の修士課程をオンラインで履修できると知ったのは、この時です。

実際、本格的に準備を始めたのは、ここから3年後ですが、出願と、実際の学びについて綴っていこうと思います。

スタートはMOOCsから

さて、通信制という選択肢に気付いてから、日本の大学院も調べてみてみましたが、内容的に「これ!」って魅かれるものがなく・・・

そうこうしている間に年月は過ぎていきましたが、ある時、ちょっと余裕ができたので、CourseraでArizona State University(ASU)のTESOLプロフェッショナル認定を受講していたんですね。

それなりにまとめていると深かったので、なんだかんだ年末~年明けまでかかりました。(タイミングよく授業で英語ディベートをやっていたので、学んだことも良い具合にアウトプットできましたし。)

実際にオンラインで受講してみて、自分の好きな時間に学べるし、どこでも学べるし、これ、ありだなーと。Couseraで検索しているうち、各大学院で、いくつかの修士課程が完全オンラインで提供されていることも知りました。

学ぶだけならCourseraで十分なんですが、やっぱりちゃんと体系的に学びたいし、教授からフィードバック受けたり、同じ意識を持った人と意見を共有したいと思うようになって、オンラインでの大学院を真剣に考えるようになりました。

余談ですが、CourseraはMOOCs(Massive Open Online Courses、大規模公開オンライン講座)の1つです。日本の場合はJMOOCで、東京大学や京都大学の講座が提供されています。

受講したASUのTESOLとMOOCsについては、別記事にまとめていますので、お暇があればご一読くださいませ。

Online Courseを検索

いっぱい本も読みましたが、やっぱり独学と、体系的に専門の先生から学ぶのとでは違います。

とりあえずは、OxfordにDistance Courseがあるんだから、他の大学にもあるだろうーと、リサーチ開始。TESOLも受けたし、どちらかというと「英語+α」がしたかったので、「英語教育」という選択肢はなく、ICTや学習科学、遠隔教育などの「教育工学」に絞って探しました。

いろんなブログを読みながら、大学院はUCASFindMastersでサーチ。探してみると、あるあるあるある・・・。同時進行で、履修期間についても情報収集・・・Full time(1年)とPart time(2-3年)とFlexibleがあるんですね。

イギリスの大学院は1年間で修士号がとれる(Full time)ようですが、なかなか大変らしいので、Part timeかflexibleで履修可能なコースに絞りました。

最終的にヒットしたのが、以下のコース。

・University College London Institute of Education / Education MA

同じく UCL IoEの Education and Technology MA

・The University of Manchester / MA Digital Technologies, Communication and Education

・The University of Nottingham / Digital Teaching and Learning MA (Online)

・Arizona State University / Online Master of Education in Learning Design and Technologies

もしもどこもダメだった場合は、無料のアメリカオンライン大学、University of the Peopleに入ろうと思っていました。

・University of the People / Master of Education (M.Ed)

ここは、大学卒業資格があれば入れます。推薦書も必要ないですし、最終成績による足切りもありません。英語資格も、英検準1級があればOKです。

面白そうだとは思ったものの、課題が学生同士のPeer-reviewなのが少し引っかかりました。Tutorがつくので、reviewに不満があれば訴えることもできるそうですが、そこに時間が取られるのは・・・やっぱりTutor自身や教授にみてもらいたいので、ここは最終手段にしました。

(無料と言えど、application feeは発生します。もちろん、普通の大学院に比べて格安であることに変わりはないですが)

いざ出願

さて、いざ出願となると、必要な書類は以下の通り。

・最終学歴の卒業証明書と成績証明書(ともに英文)
・推薦書 イギリスの場合は2通、アメリカの場合は3通
・志望理由書(Personal Statement)
・英語の資格証明書

これに加え、証明書と名字が変わっている場合は、その証明(英語)も必要とのことでした。(ちなみに、オンライン受講(Distance Courseと言います)でも、現地生でも、プロセスや合格条件に相違は全くありません。)

特に試験もないので、日本で言う書類だけの推薦入試といった感じです。その分、志望理由書の中身が大事だと、情報収集している中で知ったので、ここは結構頑張りました。

当たり前ですが、1つの志望理由で複数出願するわけにはいかず、出願する大学が多いほど、その分、志望理由書も用意しないといけないんですね。推薦書も同様で、その分、推薦者にお願いしないといけない。

結果、時差面で気になっていたASUは推薦書が3通必要だということもあり、イギリスだけに絞って、UCL、マンチェスター大学、ノッティンガム大学の3校に出願しました。

ちなみに、UCLとマンチェスター大学の志望理由書はA4用紙1枚程度でしたが、ノッティンガム大学はウェブ上でかなり細かい質問項目が示されていました。ここに1番時間がかかったかもしれません・・・。

条件付き合格(Conditional Offer)

出願後、マンチェスター大学は1週間ほど、ノッティンガム大学も2週間ほどで返事がきました。マンチェスター大学はConditional Offer(条件付き合格)、ノッティンガム大学はUnconditional Offer(無条件合格)。

「条件付き」とは、要は、英語のレベルが達していないので、コースが始まるまでにクリアしてねー、クリア出来たら合格よー、ってやつです。

参考までに、私が出願した各コースは、マンチェスターならIELTS 6.5、ノッティンガムならIELTS 6.0、UCLはIELTS 7.0が条件でした。

この時点でIELTS 7.0 取っていたのに、なんでかなーと思ってたら、ライティング最低ラインの6.5をクリアしていませんでした・・・(ライティングだけ6.0だった)

万が一、クリアできなかった場合でも、大学側が提供しているPre-sessional Courseを受講して条件をクリアできれば大丈夫なんですが、費用が高い。。

ここまで余裕はないので、IELTS受けてクリアできなかったら、縁がなかったと思って辞退しようと思っていました。(結局、この後すぐ受けたCBTで、ライティング 6.5はクリアできました)

さて、噂には聞いていたものの、1番早く出願したUCLは、結果が出るまで2ヶ月待ち。

最終的に、GPAが足りなかったか、アプライする期間が遅かったからか、ご縁はいただけませんでした。

学べるなら最高峰で!と思っていたので、残念ではありましたが、学費もマンチェスターやノッティンガムの倍かかりますし、IELTSクリアできなくてpre-sessionalとなると、こちらも倍かかるので、結果的には今の自分に合う選択肢になったかと思います。(そして通信制の場合、もらえる奨学金があまりない)

そして、子どもの頃、ロビンフッドの大冒険が大好きだった自分にとってはノッティンガムも魅力的でしたが、最終的には、選択できるモジュールの種類と、内容と、学費面から、マンチェスターに決めました。

留学経験もない自分が、どこまでついていけるのかは未知です。が、やれるだけはやってみようと思います。




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