ブラック企業から未払い給料を自力で回収した方法
なんの捻りもなくタイトルの通り、ブラック企業から未払い給料を、自力で回収した話です。
世の大半の人はちゃんとした会社で働いていて、給料が払われなかった経験なんてないだろうし、私もまさか給料が払われないことなんてないだろうって考えていたので、実際に未払いになった時は、めちゃくちゃ驚きました。
で、実際に未払いになった時に、相当調べたんですけど、正直、全然情報が出てこないんです。
ググるのは当然として、Twitter でもインスタでもtiktokでも調べたし、流行り出したチャット GPT に聞いたりとか、noteでもNews Picksでも色々調べたんですけど、全然情報が出てこないんですよね。
それも当然と言えば当然で、そもそも未払いになることなんて、そうそうないから、情報がなくて当然なんです。
情報がないというと、そんなことないよね?って人もいるかと思うので、厳密に言うと、情報はありました。
ただ、たいていは弁護士事務所or弁護士事務所に送客するサイトが書いた内容で「労基にいけ」か「弁護士に相談しろ」の2択なんですよ。
そのため「労基より弁護士がいいよ!」ってメリットを当たり前に伝えてくるんですけど、「それ営業だよね?そもそも給料未払いだからお金ないんだけど。」ってなり、「けっきょく情報があるようでないよね」って途方に暮れてました。
幸いにも私は自力で未払い給料を回収できたのですが、ネットで調べても未払い給料の回収方法がなく途方に暮れた経験があるので、私と同じように給料未払いで苦しんでいる人の一助になればと思い、筆を取りました。
私自身が、お金がなくて途方に暮れた経験があるので、「お金をかけずに」ブラック企業から未払い給料を回収した体験談をお伝えします。
実際に同じ立場だった人間の体験談で、弁護士事務所の営業とかではないので、いま現在給料が未払いとか遅延して苦しんでいる人にとっては、有益な内容になっているかなと思います。
よかったら読んでください。
目次
まえがき
未払いになって労基にいった話
ブラック企業から未払い給料を自力で回収した方法
未払い回収のためにやったこと/必要な物
まとめ
未払いになって労基に行った話
お給料が未払いになったら、大抵の人がまずはネットで調べますよね。
私も「給料未払い」でググりました。
そしたら、一番最初に出てくる情報が「 賃金の不払いが発生したら、迷わず労働基準監督署に相談、申告してください!」っていう厚生労働省の情報が出てくるんですよね。
そりゃ厚生労働省が言うんだから、そういう情報を見たら「じゃあ労基にいこう」ってなるじゃないですか?
で、実際に労基に行くとどうなるかというと、担当の人はめちゃくちゃ親切に対応してくれます。
「大変だったんですね。大丈夫ですか。私に任せてください」ってすごく寄り添ってくれます。
素人からしたらこう言われると、めちゃくちゃ頼もしいんですよね。
この人にお願いしたら大丈夫!みたいな気持ちになるんですよ。
でもね、これが大間違いでした。
というのも、労基に相談したときに、労基はどういう処理をするかと言うと「申告」って処理になるんです。
相談者から「この会社が給料未払いなんですよ」っていう申告を受けたという状態です。
ここからの流れは、私の場合は、まず最初に内容証明を送るように言われました。
内容証明を送った証拠がないとどうしようもできないらしいです。
そして内容証明を送って、支払い期日が過ぎてから、ようやく労基の調査がスタートします。
相談した身からすると、調査で何をしているのか気になると思うのですが、実際に何をしてくれたかと言うと、私の場合、社長に電話をかけたらしいです。
社長に事実確認が必要とのことでした。
ただ、ブラック企業なので、当然社長は電話に出ず、フルシカト。
社員に「労基から電話があるから出るように、もしくは折り返すように」伝言してもフルシカト。
手紙を送ってもフルシカト。
そして、訪問してもフルシカトでした。
そして、そのまま社長にコンタクトできないまま2ヶ月が経過しました。
ちなみに、その間に労基からの進捗報告は1,2回だけでした。
「電話したけど繋がらない」
「家に行ったけど出なかった」
これだけです。
あれだけ相談の場で親身になってくれたのに、いざ申告してもたったこれだけでした。
さすがに我慢できないので、仮に社長と連絡取れた場合、どうなるか聞きましたが、その答えに腰を抜かしそうになりました。
電話が繋がったとしても、社長に「〇〇さんのお給料未払いですよね。払いなさいよ。」と言うだけでした。
労基から電話されて、ちゃんとした会社だったら、「分かりました。払います。」と言って払ってくれることもあるので、まずこうするらしいです。
とはいえ、ずっと連絡取れないブラック企業なんだから、連絡取れても「はいはい、分かりました。」と言っても聞き流して払わないパターンになると思って、さらに突っ込んで聞きました。
すると、労基からの電話を受けても払わないとなったら、「行政指導」をするらしいです。
「行政指導」って言葉だけ聞くと強そうな印象じゃないですか?
ところが、実態は全然意味がないものでした。
行政指導は法律上の拘束力がなく、あくまでも相手方の任意の協力を前提として行われるもので、行政指導を受けたとしても従わなければならないという義務がないんです。
給料を3ヶ月も未払いするブラック企業が、従うわけないじゃないですか?
この答えを聞いて、「これでは何も解決しないな」と感じましたね。
「そもそも連絡すら取れてないし、連絡取れたとしても口で言うだけなのに、このまま続けて意味があるのか?
冷静に考えるとその可能性はほぼないので、このままだと未払い給料回収できないよね。」
そんな思いでいっぱいでした。
それと同時に、「電話もかけたし、手紙も送ったし、家にも行ったし、色々動いた。」と言われたけど、実際はおそらくほとんど動いていなかったんだろうなとも感じました。
というのも、色々話していると、労基の担当官1人につき20件とか30件とか、下手したらそれ以上案件抱えてるらしいんです。
そうなると、私一人の案件にそんな時間かけれないので、出来たとしても1日に電話を1本かけるとかで、仮に3日かけて出なかったら手紙送るとか、多分そんなことぐらいしかやれないと思うんですよね。
仕方ないとはいえ、3ヶ月も未払いの身からすると、このぐらいしか動いてくれない労基にも怒りを感じました。
ただ、これ以上どうしようもなさそうなので、他にどの選択肢があるか確認したところ、どうやら「未払賃金の立替払い制度」というものがあるようです。
未払賃金の立替払い制度は、すごくいい制度で、未払いの会社が一定の条件を満たした時に未払い賃金の8割を国が払ってくれる制度です。
しかも、国が立て替えてくれた未払い賃金は、国が最終的に社長に請求する形なんです。
そして、仮に社長が自己破産しても免除されないようで、国が地の果てまで追いかけて回収する制度なんです。
こちらとしても、未払いであることに怒りを感じていて、罰を与えたい気持ちもあったので、この制度が心情としてもぴったりでした。
ただ、この制度は使うための条件があって、倒産してる、もしくは事実上の倒産をしてるのどちらかでした。
ブラック企業はまだ倒産していなかったので、事実上の倒産に該当するか確認したのですが、私の場合は該当していなかったです。
「事業所を閉鎖して全従業員を解雇している」という条件を満たせていなかったんです。
しかも、私の場合は私にはお給料は払われてなかったんですけど、 1人だけお給料が払われている社員がいたんです。
(その社員は社長のお気に入り)
そうなると、申告も進んでない、未払賃金の立替払い制度も使えないという状態になり、いよいよ打つ手がなくなって、目の前が真っ暗になりました。
残された手は、民事裁判くらいしかないのですが、民事裁判もできない状況でした。
実は労基の申告とは別に、弁護士のところにも行っていたのですが、民事裁判をする時は、弁護士に着手金が必要と言われるんです。
それが大体10万円から20万円ぐらいするんです。
そして、着手金を払った後に、裁判に勝てました。ってなったら、得られる経済的利益の大体20%とか30%の成功報酬なんですよ。
そうなると、勝てたとしても、安く見ても全部で30万円ぐらいかかるんですよね。
本来100万円入ってくるのに、70万円しか入ってこないということも微妙だし、 民事裁判は判決まで半年とか1年とかかかっちゃうこともあるらしく、時間的にも微妙でした。
この記事を読んでる人の中には、「裁判しなかったら0円なんだから、勝てば70万円入ってきていいじゃん。」って思う人もいるかもしれないんですけれども、もう1つ落とし穴があるんですよ。
それが何かって言うと、「会社にお金がなかったら、裁判に勝っても取れないこともある。」ことです。
これは盲点ですね。
素人の考えだと、裁判で勝って裁判所が「100万円払いなさい」って言ったら当然払うと思うじゃないですか?
でも、現実は残酷で、命令された会社が「お金ないんで無理です。」って言ったらおしまいなんです。
なんなら、会社が裁判やってる間にお金を口座に置いとかない、みたいなこともできたりするんです。
着手金を払って一年かけて裁判に勝っても回収できない可能性もあるとなると、裁判をする気もしなくなりますよね?
労基に申告してもシカトで済んで、労基から行政指導されても強制力がなく、民事裁判はお金と最長1年という時間がかかって、裁判に勝っても回収できない可能性もある。
この国は一体どうなってるんだと強く憤りました。
ちなみに、会社が払ってくれないなら、社長個人に払わせられるかと言うと、それもできないんです。
あくまでも責任は法人、つまり会社にしかないからで、仮に社長が別の事業をしていて、個人的にめちゃくちゃ儲かっている状態でも取れないらしいんですよね。
そうなると、もう本当に打つ手なしで絶望の淵に落とされました。
きっと自分と同じように絶望してる人、泣き寝入りせざるを得ない人が多いんだろうなとも感じました。
ただ、私にとって3ヶ月分の給料はそう簡単に諦めきれず、必死の思いで色々調べました。
Googleでも調べたし、TwitterでもInstagramでも、流行り始めたchatGPTにも聞きましたが、結局ネットには解決策は載ってなく途方に暮れました。
そんな地獄のような日々から脱出したきっかけは、ひょんなことでした。
私が住んでいる地域は田舎のため、月に一度の地域の清掃活動がありました。
仕方なく参加して、ご近所の人と雑談がてら未払いの給料の話をすると、どうやら同じ清掃班の人に、元労働組合の方がいるらしく、「相談してみたら?」と助言されました。
「あれだけネットで調べて無理だったんだから、いまさら」という気持ちが正直あったのですが、聞くならタダなので、ダメ元で聞いてみると、「それなら○○をしたらいいよ。そしたら解決するよ」と教えてもらいました。
正直、目から鱗でした。
あれだけネットを調べなくっても出てこなかった解決策が突然目の前に現れたんです。
そして実際にその方法を取ると、なんと、3ヶ月もせずに解決しました。
あれだけ渋っていたブラック企業から未払い給料と遅延損害金を勝ち取れたんです!
しかも、教えてもらった方法は私自身のお金も労力もほとんどかからずに、ブラック企業から未払いのお給料を回収できました。
あのとき、清掃活動に行ってなかったらと思うと、ゾッとしますし、私はたまたま運良く救われたので、過去の私と同じように、給料の未払いに悩んでいる人にこの方法をお伝えしたいと思って、noteを書きました。
なお、私は法律の専門家でも債権回収の専門家でもないので、あくまでも私の場合ということをご理解の上お読みいただきください。
また、内容については、本当は無料にしたいのですが、無料だとブラック企業側が簡単に読めて、対策をされてしまいます。
そのため、申し訳ないのですが有料にさせていただきます。
金額は本当に悩んでいる人=弁護士に相談することも厭わない人ということを考えて、「弁護士に1時間相談したときと同じくらいの金額」より少しだけ安い金額にします。
お給料の未払いで悩んでいる方に読んでいただきたいです。
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