ちっちゃい虹
10月ももう終わり。
薪ストーブがある生活をしていた頃は毎年10月の終わりには火を点けていたことを思えば、今年はまだまだ暖かい。
子供の頃のこたつとか、結婚していた頃のオイルヒーターや薪ストーブ。
もう使うこともないのかなー。薪ストーブの生活はよかったなぁ。
今は娘と二人暮らしなので、薪を集めることもメンテナンスも面倒でできないから、もう無理だけど、そういう生活ができたことはよかったな。憧れだったから。
本のページをめくるように、人生のページはどんどん場面が変わって行く。
朝から英会話に行って、買い出しに行ってからお店に行って仕込みをしたり、家に帰ってスープを作って、おでんを作って、最近恒例になっている猫の庭散歩をしながら本を読み、夕方に泳ぎに行った。
途中で「いつふしの草」に愛用している「丸中醤油」を買いに立ち寄った。
私が家もお店も引っ越したことで(以前はご近所さんだった)店主が「どうしても移動したくなるんですね?」って笑いながら尋ねた。「そーなんです。移動民族なんです。」って冗談で答えた。
本当は、移動したくて移動しているわけでもなくて、その場所にいられなくなって、それならばいい結果にしよう!と移動しているという感じ。
最初は親が破産して引っ越して、家を出てからは転々として、離婚して追い出されたり、猫が家をボロボロにするからとか、お店もしかり、その時々の理由がありつつなので、何事もなかったらどうだったのかはわからない。
最初の強制移動のおかげで、心が強くなったのは今から思えばありがたい出来事だった。自分自身は何があろうと変わらないと思えたから。その経験があるから未練を断ち切るのが上手いのかもしれない。
多くの人は我慢したり、逆に悦に入ったりするのだろうけど、とにかくネガティブ要素は払拭したくなるのだ。自分が自分らしくいられるために、常に青空と大平原、大海原をイメージして、その状態になりたくなる。
違和感に対する反応が強いんだろうな。その分人を傷つけているのかもしれないな。ま、いいや自分の人生だから。
そんなことを考えながら運転をしていたら、目の前に虹のような光が見えた。
自転車で転けたおかげで体のことを愛おしく思えたし、まーいろいろあるけど、がんばろ。イメージできることは自分のことだから。