おひつじ座10度 サビアン

古くからある象徴(イメージ)を新しい形で教える男

旅人は、小さいノートを見つけ、開きました。
不思議な記号に、色の名前……。

「それは、ある人のノートさ。」
占い師のおばあさんが言います。

「その人は、目に見えない世界や、人間を取り巻くものと人間の繋がりを研究していた人さね。
 月や土星・木星・火星・水星・金星とかの惑星の表す意味や星座の意味、
 色の表す意味なんかも人間の成長と結びつかないかって考えた人さ」

旅人は首をかしげました。

「少し難しい話かもしれないね。
 昔から空を見上げて、地球の外の太陽系の惑星はなんのために存在するのだろうっていうのは考えられてきたことさ。
 その人は、月の中に何があるのか、月はどういう星なのか、人間にどういう影響を与えているのか、
 そうやって考えながら探した新しい答えを、教えていた人さね」

「その人の名前は?」

「ルドルフ・シュタイナー。そのノートは答えを探していた途中のものかもしれないね」

だれかが決めた答えではなくて、固定観念を壊して、新しい答えを追究していたそんな人がいたのだ。と、旅人はノートをもう一度めくりました。