引き出し

嫌なことは忘れると良いとよく言われる。

忘れられたら少しは楽なのかもしれないな、とは思う。

だけど。

嬉しいこと、楽しいことと同じくらい、嫌だったこと、悲しかったことも覚えている。

それは、その時の相手をずっと憎み続ける為ではなくて、いつか自分が目の前にいる相手にかつての自分と同じ想いをさせないために。

「楽しい」、「嬉しい」と違う場所に、「悲しい」、「辛い」も保存している。

時間が経って、傷みが取れていくものもあれば、思い出す度に傷口が突っ張ることもあるんだけど。

そんなときは

「あの時は辛かったよね。」
「悲しかったよね。」
「たくさん泣いたね。」
「頑張ってきたね。」って、自分で自分を抱きしめながら自分と向き合っていく。

プラスもマイナスもあって成り立っている自分だから、良い思い出も、苦い思い出も、両方抱きしめながら私は今日も歩いていく。

ご支援いただきましてありがとうございます!数ある素敵な作品の中からこうして見つけていただけて嬉しいです!今後ともよろしくお願いします!