153円の春と2月の街

春が限定発売されていると聞いて
−20度の白い砂漠を歩む
寒いなんてもんじゃない
常に死神に睨まれている
そんな世界だった

コンビニに入ると
商品には春が芽吹いて
梅と桜が咲き乱れ
鮮やかな花々が暖房の下で
その美しさを自慢していた

私は梅味のお菓子を手に取る
梅の花が咲いた綺麗なパッケージ
一度も見たことがないけれど
好きな花だった

ふと窓の外を見ると
宝石のように輝く雪が降っている
まだ街は冬

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