学校にトラウマを抱える複雑性PTSDママ。スクールカウンセラーの先生を頼る。

新一年生の子供が緊張性の腹痛で、登校に課題を抱えている。(5月下旬には正門まで送る、になっていたが、学校のコロナ対策の強化で6月上旬に腹痛でも早退措置がとられるようになり、2週間で受け入れてもらえたのは3日間だった。小児科で「環境の変化による緊張性の腹痛」とお墨付きをもらって以降は、朝教室まで送り、1時間目(今日は2時間目)終了時に迎えに行く、で慣らしていっている。)

環境の変化と合わせて、私がパニックを繰り返していることも心理的負荷をかけているんじゃないかという心配があって、意を決してスクールカウンセラーの制度を利用させてもらうことにした。

今日、スクールカウンセラーの先生に会うことができた。入学当初からの登校や学校生活、家庭での様子を説明し、私自身が学校にトラウマを抱えていて、徐々にメンタルが悪くなってパニックを引き起こしてしまっていること、母親の不安定さが子供に負荷をかけていることが心配、など洗いざらし話すことができた。

静かで柔らかな音がする先生だった。静かでゆっくり、すごく柔らか、だけど、たぶんスパッと切るときは切るというか、短時間で的確に必要なことを指示するひと。

メモを取りながら話を聞いてくださり、「ここまでよく頑張ってこられましたね」と一言。

「よく頑張ってこられました。学校にトラウマを抱えるひとが、学校に近づく、これはとても、とても、大変なことなんです。自分が何とかしなければ、と、頑張ってこられたんですね。うん。今は、お父さん(夫)に甘えてみませんか?全部、任せてみませんか?今は、◯◯さん(私の名前)ファーストでいきましょう。自分を、大切にするんです。自分を、優先する。休み方、を学ぶときなんです。今は、です。今は、学校に近寄らない、でも、10年後には、近寄れるかもしれない、できるかもしれない、そんな気がする、それで大丈夫です」

「頑張ってきた、みたいなんですよね、、今までに比べたら天国みたいな生活で、頑張っていると労られると、私、大げさに言いすぎたんじゃないか、人の心配を買うために、取り組みを強調し過ぎたんじゃないか、恥ずかしい、、私、すでに甘えてるけど、さらにそんなに甘えてしまっても本当にいいんでしょうか、、、」と心配になったけど、洗いざらい話を聞いてもらった上でのコメントなんだから、真摯に受け止めようと思う。

「呼吸は、できていますか?」「今は解離はないですか?記憶は飛んでませんか?」「治療は続行できていますか?」「没頭しているときは、快の状態になりますから、忘れていられるんですよね、でも、体が疲れるほどにはやらずに、休み方を練習するといいんですよ」など、助言をもらえた。

「子供のことの相談なのに、私の話してしまってすみません」と謝ったら、「その為に居ます」と驚かれた。

子供のメンタルケアの専門家として、家庭環境に配慮してくださってるんだと思うから、私(母親)っていう不安定要素を、子供が軽減できるように、頼りにできるひとだと思う。

前、パニックになった日の夜(自室に篭ったけど、上の子がちらっと目撃してしまった)、上の子がおねしょしてびっくりして、私の不安定さが負担になってると思う、と話すと、

「いいことですね、おねしょができてよかった。驚いたんですね、お母さんがワンワン泣く姿を見た、驚く出来事です。その気持ちを抱え込むと、辛くなります、でも、おねしょで外に出せた。驚いた気持ちをぜーんぶ体の外に出せた、だから、よかったんです。」と言われて、本当にほっとした。おねしょは、本人が気にしないようになんでもないことのように処理したけど、内心私のせいで、、と自分を責めていた。でも、おねしょができたからよかった、と言われて、確かにストレスをかけてしまったけど、あれで流せて一旦終わったんだよかったんだ、と思えた。

話しているうちに、子供が「忘れ物をすると怒られるかもしれないと極端に不安を持っている」のが、実は「ママがいつ怒り出すか分からない、そして怒り出したら果てしなく怖い、自分にはママの怒りの発生にも収束にも、コントロール権がない、枠組みがない、それが怖い、だから常に緊張している」ことの表れなんだなということに気づいてしまって、号泣した。

「本当は、忘れ物をするのが怖いんじゃなくて、私が、怖いんですね。何で怒り出すか分からないから。でも、忘れ物をしなければ怒られないのは確かだから、確かなことに安心を求めたんですね」と泣いた。

上の子に、「なんでママは怒ったの?」と聞かれて、「実はママにも分からない、でも、今のことじゃない。昔のことで怒ってる。でも、あなたが悪いんじゃない。ママが怒るのは、あなたのせいじゃない。ママは、怒り方が下手で、なんとかしたいと思ってる。それをなんとかするのも、あなたがやらなきゃいけないことじゃない。大人が、対処すべきことなの。ママがこんな風に怒るのは、みんなにとって嬉しくないよね。怖い思いをさせてごめんね。ママも、嬉しくない。だから、いま、上手に怒れるようになる、手助けをしてくれるひとのところに通ってる。まだうまく怒れないけど、ちょっとずつ練習するからね」と伝えられたことも話せた。「なら私、ご飯作ったげようか」と言ったことや、その話ができて、上の子は安心したように見えたことも。(私としては、子供から聞こえる音が変わるので、そうなんだろうなと思うんだけど、ややこしくなるのでその話はしなかった)

「理解力のあるお子さんですね。ママがどうして怒るのか、分からなかった。聞いてみて、自分が悪くないこと、お母さんは良くなるために努力していることが分かって安心した。自分も何か役に立ちたいと思った。理解ができたんですね。下のお子さんはどうですか?きっともう分かると思いますから、話してみてはいかがですか?何がきっかけで怒るか、自分でも分からないこと、怒っても子供は悪くないこと、上手な怒り方を練習していること、少し時間はかかるけど、ゆるしてね、これは大人が対処するから心配はいらないこと。そのとき、ママも、悪くない、と言ってはどうでしょうか。だって、あなたも、悪くはないんです。」

帰宅後、下の子を膝に乗せて、話をした。子供は、「ねーこの話、長くなる感じ?」と言いながらも聞いてくれ、「うん、分かったーあ!ママは怒るの、ほんと下手だよねー。でも、誰も悪くない。私も悪くない、お姉ちゃんも悪くない。ママも悪くないんでしょ。ならいーじゃーん。あそぼー」とゲームを持ってきてくれた。

「お子さんが嫌がるなら無理に連れてくる必要はありません。でも、スクールカウンセラーの先生と会ってみてもいいなあ、とお子さんが言うなら、来てみてください。お母さんもまたいつでも来ていいんですよ。」

「自分を許してあげてほしいなあ」

が、頭の中を反芻している。

子供のメンタルケアの為に、子供がスクールカウンセラーの先生に会ってはどうかとずっと思っていた。「ママには言えないこと、先生にも言えないこと、友達にも話しづらい、そういうときに、誰にも聞いた話しを口外しなくて、でも上手に話を聞いてくれるひとがいて、毎月学校に来てくれるの。あなたたちがあってみたいな、と思ったら、その先生も、あなたたちに会ってみたいな、と言っていて、優しい先生だったけど、どう?」と聞いてみたら、下の子は、「会ってみたーい」上の子は「ちょっと考える」と言っていた。

来月、どんな感じかまだ分からないけど、下の子が行けそうなら、もう一度予約させてもらおうと思う。



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