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神保町の逸材について①

突然の更新で
この雑なタイトルで
天才の紹介をしたい。

最近、神保町通いにハマっている。
ハマったきっかけは「神保町の若手がそろそろキ始めるだろう」という大変不純極まりない動機だが、そんな私にとって彼らは軽いカルチャーショックの塊だった。

言葉を選ばずに言うと、
見た目は「華やかなデブ」と「雰囲気菅田将暉」
華やかなデブこと鈴木バイダンさんがツッコミで、
雰囲気菅田将暉こと南さんがボケをしている。

漫才がメインで、劇場では漫才多めな彼らの魅力はアドリブもネタにしてしまう本番の強さを持っている。

淡々とボケ続ける雰囲気菅田将暉の南さんと、
戸惑う様子すら見せず、アドリブにアドリブでツッコミ続ける華やかな鈴木さん。

南さんが噛むと嬉しそうに揚げ足を取る鈴木さん。
観客の遥か上、なんなら鈴木さんの想定の上をいくアドリブのボケをかます南さんのカリスマ性。
そしてその突飛なボケを全部拾いあげ、マイルドに笑いに変える鈴木さんのポテンシャル。

とにかく、「オドるキネマ」さんが、素晴らしい逸材なのは間違いない。

お伝えしたい素晴らしさが沢山あるので個々の紹介はまた改めてする予定ではいる。
今回はコンビとしての2人をPRしたい。

お2人とも元々は別のコンビを組んでいた。
鈴木さんは「やわら(後のパンプキンショートケーキ)」としておもしろ荘にも出演されていた実力者だし、
南さんは「サンプル」と言うコンビで尖りまくった漫才をして、ゆにばーすの川瀬名人さんから「天才」と称された生粋の天才。
2人の解散のタイミングが重なり、9番街レトロの京極さんが仲介をしたことでコンビを組むことになるのだが、結成間も無くとは思えないくらいクオリティが高い。

というより、客観的に見てもコンビとしてのバランスがいい。

見た目も対照的(顔のタイプで行くと醤油顔と塩顔)ながら、人間のタイプも正反対。
南さんが孤高の一匹狼だとするなら、鈴木さんは人気者の群れた羊。

見続けて次第にわかってきた。
南さんは確かに天才で、言葉数の少なさが仇となり誤解されやすい。「尖っている」と言われることも多いし、「失礼」と思われていることもあるらしい。
ただ、それを鈴木さんが受け入れ、理解しているからこそ、南さんのキャラが活きるし、鈴木さんの良さも出る。
このコンビとして成立している。

まとめると、鈴木さんの大きさと優しさがあるからこそ、南さんの突き抜けた天才を和らげて、誰が見ても笑ってしまう漫才が成立している気がする。

既出しているかもしれないが、彼らの最大の魅力は、アドリブ漫才だ。

漫才中に噛んでしまうと、お客さんの空気感がリセットされてしまう時がある。それは観ている時に素人の私でも感じ取れてしまう。
ただ、オドキネさんは噛んでも面白い。寧ろ噛んでからが面白い。不謹慎ながら、彼らが噛むと「来るぞ!」とテンションが上がってしまうまである。

劇場のミラクルは沢山見てきているが、オドるキネマのお2人のミラクルは抜群に多い気がしている。

グダグダする漫才は「長い」
面白い漫才は「短い」
と、感じる。これは心理的なものも関係しているが、彼らの漫才は噛んでも噛まなくてもネタ時間が1分くらいに感じる。

また、平場の強さ、特に鈴木さんのMC力は若手で1番と言っても過言ではないと思う。

声が通る鈴木さんは、MCでもバシバシ仕切れて他の芸人のボケも拾えて自身もボケて、まとめると何でもできる。鈴木さんは中心に立ちながらも、全体を俯瞰的に周りを見ている印象を受ける。
南さんは鈴木さんの横でボソっとボケているイメージがある。盛り上がっている場でかき消されてしまいかねないが、そのボケのセンスは抜群だ。
そのボケをサッと拾いあげる鈴木さんはやはりよく見ていると思うし、南さんはそんな彼を信用していることが随時伝わってくる。

何故、こんなコンビが、つい最近までアルバイトをして生活していたのか理解できない。
現在、賞レースで何も結果を残していないのかも理解ができない。

私は彼らの今後を追いかけていきたいし、やはり裏方としてサポートさせてもらえるように努力したい。

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