私の過去世②

一泊二日の京都旅行二日目。
京都御所の荘厳さとスケールの大きさに圧倒されながらも
順路通りに進んでいった。


さぁ、次は紫宸殿へ!と歩を進め
紫宸殿が見えるか見えないかという瞬間


息ができなくなるほどの嗚咽と共に
突然泣き始めてしまった。え、誰が?って私が。
一瞬何が起こったのか全くわからなかったけれど
涙は出るわ声は止まらないわ
鼻水も出てくるわの状態が数分ほど続いた。
それから少し落ち着いたものの
未だにひっくひっくと自分の声が聞こえていた。
ただ歩いていただけなのに。


何かをされた訳でも、何かをした訳でもなく
特別悲しかったり嬉しかったりという感情もなく
ただ歩いて紫宸殿を見ようとしただけなのに。
あれほど瞬殺で泣いたのは初めてかもしれない。
そしてそんな私を他の観光客の方はギョッとしながら
見ていたに違いない。
それぐらい、自分でも異常と思えるほどの
泣きっぷりだった。


でも思う存分泣いた後は(まわりはとんだ迷惑)
非常にスッキリしていた。
だから、この体験をそこまで深くは考えておらず
即位の礼などの儀式が行われる神聖な場所だから
私の色んな感情を浄化してくれたのね!と思い
清々しい気持ちで残りの順路を回り京都旅行を終えた。



その2か月後、再び京都へ行く事を決めた。
不思議体験をした直後は、なんだかスッキリして
普通に東京へ戻ってきたけれど、よくよく考えると
あの慟哭ばりの泣き方は異常だった。
その真相を解明するべく。



ちなみに真相候補は下記の3つ。
私は京都へ呼ばれたんだわ!
私の運命の人は京都にいて、ばったり会うんだわ!
何かお告げのようなものがおりてきて京都へ移住するんだわ!
夢見る夢子さんバンザイ!!


もちろん前回と巡る場所は変えたが
唯一三十三間堂と京都御所は前回同様行くことにした。



つづく


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