見出し画像

長編の投稿を始めました

先日貸し本棚で完結した『インナー・ヘヴン』、
修正など加えつつステキブンゲイに投稿し始めました。

『インナー・ヘヴン』

2022年の秋から2023年の秋まで、東京が舞台になっています。
会社の倒産から仕事を失い、社会に戻るに戻れず潜むように暮らすようになった主人公とその友人の過去から今につながっていくお話です。
ものすごく元気な人と暇さえあれば寝てばかりいる女子ふたりが出てきます。表と裏、昼と夜、彼岸と此岸をゆらゆらしています。
難病のある恋人との学生結婚、ネット起業、片思い相手の思わぬ横恋慕、と本当にあらすじがまとめにくいかたちになってしまいました。
ひとつの話に珍獣タイプふたりは多すぎたのかもしれない…。

「今でもわたしにはあかつきだけだよ、よりちゃん」
長年憧れの存在だった侑真ゆうまくんと偶然街で会ったとき、彼の眼の中に今まで知らなかった色が宿ったような気がした。
その日わたしの隣に立っていたのは大学時代の先輩で、一瞬にして彼の運命を動かし始めてしまったらしい。
学生のうちに起業と結婚を同時に行ってしまった、ひどく目立つ存在だった伊川ひらり。天才肌で子供っぽい、エネルギーの塊みたいなその人は底に歓喜を宿して生きているように見えた。
自由に生きる彼女に夢中になっていく侑真くんの変化に戸惑いながらも、わたしは不眠に悩む北里さんの部屋へと通い続けている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?