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27歳の老婆心。接客業、スターバックスでのアルバイト。

接客業に必要なのは、他人に対するリスペクトと自分を曲げる覚悟だと思う。
 
埼玉県の大きなイオンに入っている、某アパレルショップに行った時の話。
 
いつも私はそのブランドで洋服を買っている。
オンライン販売もあるので、家で購入をキメることもあるが、
買い物の楽しさは、基本的に現場で起こっていることが多いと思う。
なので わざわざ店に足を運ぶ。
 
いつもの通り、店をぐるっと回る。
何が最近流行っているのか、はたまた自分の心がワクワク踊るようなものがあるのか、見定めるべく店内を巡回する。
 
店の中を何周も歩き回るので、30分くらいは滞在している。
すこしでもいいなと思ったものがあれば、手に取りキープする。
店の広さにもよるが5~6着くらいは気に入ったものが見つかり、試着する。
 
気に入ったものが見つからない時もある。最近多い。
ほしいものは年々少なくなっていく。
物欲で満たせなくなった欲望は、また違った種類の欲望に返還される。
最近は、学欲に召喚されている。いいこと。
 
 
試着して、気に入った3着を購入しようと思い、レジに向かった。
その時レジは空いていた。
レジが空いていても、店員さんが何かを対応していそうな時には、レジ待ち列で待っておくのが礼儀だと思っている。
レジを待つ私に気づいた女性の店員さんが対応してくれた。
 
「何でお支払いされますか~」
ゆっくりと彼女は私に話しかけた。
話しかけられる最初の一言が、下を見て作業をしながらだったので、私に話しかけられていると気づくまでに1秒ほど時間がかかった。
「ペイペイでもいいですか」
何で購入できるのか、レジ周りに記載がなかったので、恐る恐る聞いた。
「(含み笑い)ペイペイ、無理です。」
 
(いやだから書いといてくれよ。
ペイペイが使えない店、最近あんまりないやん、いや書いといてくれよ。
恥ずかしい感じになるやん、確かに何回も聞かれてうざいんやろうけどさ、知らんやん、ここ初めて来てん、だから知らんやん)
 
 
「あ、すみません。何が使えますか?」
「あ、はぁ。えーっと。カードと、えーー、その他えーー」
「あ、すみません。カードでお願いします」
 
何が使えますか?というオープンすぎるクエスチョンで聞いた私も悪いと思う。
答えることに労力を割かせてしまったこと、本当に申し訳なく思う。
いや、結局カード使うんかい、最初っからそう言えよ。その気持ちも分かる。
 
でも、ペイペイ無理ですってそれだけ教えられた私には、この質問を投げかける権利があるのでは…とも思った。
そしてカードしか選択肢を与えてくれなかったので、それにも少し不満を感じた。
モバイルSuica、使いたかったのに。
 
 
そのあとも対応してくれた彼女は、私に一度も笑みを向けることなく、
終始 嫌な顔をし続け、さっさと帰れと言わんばかりに次の客を迎え入れた。
 
 
彼女接客業、向いていないと思う。
 
 
彼女が接客業をしていようと なかろうと、私には到底関係のないことなので、ああだこうだ言うべきではないかとも思うが、
こういった接客を受け、接客に楽しさを見いだせていないのでは?と思う人を見ると、少し切ない気持ちになる。老婆心。
 
 
 
大学時代、スタバでバイトをしていた。
私の年代で、スタバでバイトをしていた人の7割くらいは「キラキラしているお姉さん/お兄さん」を見て、憧れから入っている。断言する。
決して高くない時給をもらいながら、あそこまでバイト信者になれるのは
その先の自分を想像し、憧れを現実に変えると願う気持ちが強かったからだ。
 
そうやって幻想を描いていたのに、いつの間にか現実になっていた。
 
 
目の前のお客さまが幸せな一日を過ごせるように、1杯のコーヒーを通じて 自分が出来る何かを最大限 模索する。
笑顔は基本、相手の気持ちを慮る自発的な行動。
誰もがここで過ごしたいと思えるサードプレイスを提供する、したい。などと思っていた。
 
 
 
私の今の性格の根底にあるのは、この時の価値観だと思う。
誰かが心地よいと思う空間を作る、そういう気持ちが仕事を、そして人生を楽しくするんだと思う。
 
誰かの毎日が、少しでも幸せ側に寄るように。
目の前のひとを最大に想うこと、そのひとにとっての100点の対応を行う。
たとえそれが自分の普段から180度違ったとしても、それが絶対的に正解なのだと思っていた。
 
 
私は接客業が大好きだった、
大切なのは、一瞬だとしても目の前の他人だけを想うリスペクトの意と
日常の自分からは考えられない行動をとることが出来る覚悟だと思っている。
 
 
 
 
 
あの店には二度と行かないかな、笑
 
 

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