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明日は我が身
ある人間から
「頭の中をカラッポにすることは、たまには良いことだと思います。新しい風が入ってきそうです。」
と言われた。
その通りである。
考え詰めることがいつも良いとは限らない。
新型コロナ禍のなか、人と会う機会が減ってしまい独り考える時間が増えてしまった人は少なくないのではないだろうか。
まったく違う事を考える。違う環境下で考える。一度リセットする。
それには他人と話しするのが一番である。
私の母は一つの事を考え詰めた。
私はそれがアルツハイマーの原因の一つにもなったと思っている。
肉親の介護、看病もどうしても独りで考えるようになってしまう。
そんな時は被介護者が健全な考えをもし出来るならばどう判断するのだろうと考えるべきである。
置かれた立場を入れ替えて考えてみるべきだと思う。
独りで介護に立ち向かうと自分ができる限りのことをやろうとする。
間違いである。
自分のことを一番に考えるべきである。
貴方を愛する被介護者はそれで貴方の人生が変わってしまうことを喜ぶはずがない。
しかし、それが渦中では分からないのである。
私がそうであった。
それが終わった今だから偉そうに私はここにこう書いているのである。
同じ轍を踏んで欲しくはない。
まわりでそんな話が急に増えて来た。
そういう年代になったとしみじみ思う。
体育の日の今日は所属会トップ八段の師範の稽古会がある。
まだ家族の介護など無縁の元気な若者が多いだろう。
この先万が一、そんな立場に立たされたならば、自分の生活と健康を一番に考えて欲しい。
ただただ、そう思う。
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