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昨夜見た夢

老猫ブウニャンが私の足元から最近枕元に移動して来た。
そして私の睡眠時間を減らし浅くする。
それと同時に増していくのは疲れである。

還暦の声とともに体調の微妙な変調を感じつつ、最近の疲れはこれまでのとは違うように思う。

母が他界して一つ肩の荷が下りたことも関係あるかも知れない。
家族の介護・看病は長年の事で、惰性になっていたと思っていたが、やはり多少の緊張感もあったのかも知れない。

ここで老猫の介護が始まりつつある。


昨晩久しぶりに夢を見た。
台湾の母黄絢絢が登場した。
私は独りで台北の下町をさまよい歩いていた。
遅い午後、粘りつくような暑さの残る日の暮れかかった時間である。
飲み屋を探してさまよっていた。
古い小さな飲茶屋に入り、小ざっぱり拭かれた二人がけのテーブルでビールを飲みながらしばらくボーっとしていた。
山盛りの千切りの生姜とともに熱々の小籠包が蒸籠で出てきた。

蓋を開けると驚くほどの湯気が上がり、そしてもっと驚いたのはその向こう、私の向かいに青学合気道部の冨田君が座って紹興酒を飲んでいた。
ずっとそこにいたように「宮島、熱いから気を付けろよ。」と、几帳面な冨田君の発言があった。

そう言えば冨田君と二人で台湾まで行った。
青学合気道部の合宿を台湾でやる計画があり、その下見に誘われたのだ。
ああ、これは夢だなと思った瞬間、黄さんが登場した。
「あなた達は学生なのに、、、」
いつもの黄さんの口調であった。

「ああ、夢なら覚めて欲しい。」
そう思った瞬間、目覚めてしまった。
なんだかまったく寝た気がしなかった。
94歳の台湾の母である。
時々やって来るLINEの電話の声はずっと変わらない。
お母さまがそうであったように長命でいて欲しい。

「たまには顔を見に伺いますよ」、と夢の中で言っておけば手紙を書く手間がひとつ省けたのかも知れない。

慣れぬ暑さも手伝ってか眠りの浅い睡眠で久しぶりに変な夢を見た。

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