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役者であるが故に理解されないこと。



雪乃美愛です。


感情を扱う仕事をしていると
どうしても、感情が溢れやすくなったり
時にはコントロールがうまくできない時もあります。

やっぱ、感情がより動きやすく
敏感になるように鍛えているし
そういうレッスンをしているから
そういう仕事故、仕方のないこと。


…なんだけれど、
やっぱりそれを理解してもらえない時があります。
仕方のないこととはわかっているけれど
それでもやっぱり、やるせない


1番わかりやすい例だと、
涙が出るという現象。
この世の中は『泣いたらダメ』とか『泣くのは逃げ』とか言われていて
基本的には涙、というものは悪く捉えられています。
泣く行為はいけないこと、泣いてはダメ。
そう言われているけれど

私たち役者は基本的に
その『役』という人物になり、感情を動かし
人々に影響を与えなければなりません
自然に、やれるのが1番いいのだけれど
見せ物、とした時ちょっとオーバーにやる方が
ちょうど良かったりするんです。
だから泣くとか、涙を使うのは
1番人に与える影響として、大きくて、
そして手っ取り早い。

『お涙頂戴』
ということばがあるように、
涙って1番人の感情を動かしやすいんです。

つまり役者の世界では
泣く行為、というのは必須であり
涙はいつでも出せる、ような状況にしておかなければなりません。
世の中ではダメな行為かもしれないけど、
役者の世界では必須であり、そして
泣く行為というのは全然悪くないものなんです。
だから役者の人は基本的に涙っていうのは出やすくなるように、訓練されているし鍛えています。

故に私は日常生活でも、刺激を与えられたり
感情の湧き出る出来事が起こったり、
なにかに触発されたりすると、
涙が出てしまう。

いままでそこまで涙もろくなかった私だけれど
レッスンを通して、感情を涙で流すってことを
身につけてしまってからは、
意味もなく涙が溢れたりする事が増えました。

本当に、意味がないんです
泣いてる理由なんて自分でもわからない。
ただ、涙が溢れてくる

本当は役者の時と素の時とスイッチのように切り替えられて強くなれれば良いのだけれど
役者の役の作り方って人それぞれで
私は素の時と役者の時を織り交ぜて作ってしまうやり方だからどうしてもそれができなくて
素の時でもいきなり涙が溢れたりしてしまう。

…でも周りには理解してもらえない。

逃げのために泣いてる、だとか
悔しいから泣いてるだとか
『なく』という行為には悲しい、悔しい、嫌だ等の決まった理由しかないと思う人が多いのか
そう解釈されてしまう。

とてもやるせない。

意味もなく涙が出てる時だってある
悔しくて涙が出てる時だってある
悲しくて涙が出てる時だってある
嬉しくて涙が出てる時だってある
ストレスで涙が出てる時だってある
言葉にできない感情で涙が出てる時だってある

涙が出てる、にもいろんな理由があるんです。
涙が出ることに決まった理由なんてないんです

どんなことでも基本的に感情が触発されると
涙が出ることになってるから。

今回は例にあげやすい泣くってことの事情だったけど、
役者であるが故のこの感情のあれこれの事情
理解が増えたらいいなと、少し思います


あ、これ役者あるあるだと思いますけど、
泣いてる最中に刺さる言葉言われたり
理解されないことがわかったりすると、
さらに涙は止まらなくなります。泣

本当、なんでだろうね。人間って不思議だ。


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雪乃美愛