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おねショタ108式の62『夏祭り』

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とある町、夏のはなし。

主人公はのどかな田舎に暮らす少年。
過疎の影響で同世代の友達は少ないながらも、楽しく暮らしていた。

夏の頃に開催される祭りは、町中の人が総出で行われる一大イベントだ。
数少ない子供らは皆揃って主役扱いされ、彼らは毎年楽しみにしていた。
とりわけ今年節目の年齢である主人公の少年たちの世代は、その中でもさらにメインの役どころを与えられていた。

祭りのプログラムも終わって、町民による出店や小規模な花火大会を友達と共に楽しんだ後、家に帰った少年は親に促されて公民館に向かう。
翌日が休みだとしても起きていたことのない時間に活動するというだけでワクワクしている少年は、公民館に入った瞬間に硬直する。
そこにいたのは先程まで一緒にいた同級生と、年齢は一定ではないが皆若い……もちろん顔見知りの……おねえさんたちだった。
加えて、そのすべてが全裸である。
何が起こっているのかわからぬまま中に引き入れられ、この町の奇習について話をされる。

かつて優秀な兵士の供給地であったその町では、元服に先立って「男」になる儀式があったのだという。
その儀礼的意義は大きく、一人の漏れねまかりならんと何時からかまとめてすることになったのだ。
それが目の前で繰り広げられている非日常の由来だと。

昔は女性側にも年齢の定めがあったそうだが、今は大体若くて綺麗で「理解のある」女性らがそれを引き受けているらしい。
今年の人数に合わせて選に漏れた女性もいるときいて少年は驚く。
そして少年は、手が空いていたおねえさんに誘われるままに交わり……その後も相手を代えて何度も男の証明をし、朝が明ける頃には穏やかな寝息を立てていた。

資料費(書籍購入、映像鑑賞、旅費)に使います。