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【チャゲアスっていう奇跡】Ep.1 higher ground

今日は第二回目。ここでは、私が大好きなチャゲアスの曲を紹介して、その魅力を(わかってくれる人と)分かち合うべく、書いていきます。

その場の情動ですぐに動いてしまう方なので、今日はいきなり私が今一番好きな曲を紹介します。それが、これ。

”higher ground”

です。

アルバム「NO DOUBT」に収録されています。このアルバムは、ちょうどデビュー20周年の1999年8月25日にリリースされました。

ロックのテンポで、どこか退廃的で、地下室的、マフィア的な雰囲気を醸し出す曲調が悶絶級にかっこいいのはもちろんですが、この曲の魅力は歌詞(とそれが生み出す明確な世界観)に依るところが大きいように思います。

「なぜか眠りを許されず 生きることを与えられた」

サビの歌詞ですが、これ、何かを思い出しませんか?

「おお ○○。 しんでしまうとは なさけない…。そなたに もういちど きかいをあたえよう。」

ドラクエの教会で神父様に生き返らせてもらう時の、あれですね。(ちなみに↑はDQ2パターンです。シリーズごとに微妙にニュアンスが異なります。なにごとだ!ふがいない!とかね。)

今の40±10歳くらいの人はピンとくるのではないでしょうか。

この他にも

「季節も空も用意されてる

すべてが次を用意されてる」

「数字のような言葉を喋る

子供の声を聞いた気がする」

などなど、なんとなくゲームの世界を連想させる歌詞がちりばめられています。

自分が生きる現実を客観視して、得体の知れない力や運命、そんなものに惑わせられ、自分の意思を奪われながら、無理やり生かされている、そんな現実の閉塞感を詩に表したとも思いますが、やはり、ゲームの世界をヒントに、それに重ねて表現していると捉えても、そんなに間違っていないと思います。

この曲がドラクエの曲なんだと言われると、なんだゲームじゃん、と軽視してしまう方もいらっしゃるかも知れませんが、私はそう思いませんでした。むしろ、逆にこう思ったのです。

「こんなゲームを題材にした(だろう)詞を、こんなにカッコいい作品に創作できるなんて、ASKAは天才!!!」


ASKAって、これができるから、最強だと思うんですよね。

カッコよくないことを、カッコよく見せられる!

褒められないことでも、カッコよく見せてしまう!

なんでもないことでも、カッコよく感じさせてしまう!

(注:別に薬物使用疑惑を是認してるんじゃないんですよ!)


これ、やっぱりASKA自身が真にカッコいい存在だからだと思うんです。

自分を基準とする世界のなかで、確固たる自信と、自分の才能への絶対的な愛情を持ち、100%混じりけのない、彼独自の世界観の中に生きる。それができているのが、ASKAだと思うんです。

カッコつける人って、周りがどう思うか、すごく気にする人なんだと思いますが、ASKAは、周りにどう思われるか、気にしているようで、気にしていない気がするんですよね。

自分がいいと思えば、それが正解。

常に自分を肯定して、自分を守る。反省なんてしない。

俺がいちばん。俺が正解。俺がカッコいい。

究極のナルシストと言えば聞こえは悪いですが、だからこそ、オリジナルで、オンリーワンを生み出せる、突き抜けた存在になっていると思うんです。

そして、実際に、カッコいいんです。

慣れないうちは、ちょっと抵抗があると思います。

ASKAの魅力の危ういところで、遠くから見ると、どこか純粋すぎるところ、青臭そうなところが、逆にちょっとダサく見えたりすることもあると思います。

けれど、近寄れば近寄るほど、彼の世界に引きずり込まれて、彼と同じ目線で向かい合うと、もう、逃げられません(笑)。


人間て、現実じゃない別の世界に憧れたりしますよね。

小説を読んで、その世界に没頭したり、それこそゲームを楽しんだり。現実を一瞬でも忘れて、気持ちを楽にしたい。

ASKAの才能も同じで、彼の歌を聞くと、ASKAの世界に引きずり込んでくれるんです。ASKAの世界はすごく強くて、確立されているから、嘘っぽさとか、張りぼて感とか、そういうのを感じさせないんですよね。だから、彼の世界に入り込むことは、心地いいんです。

だから私は、彼の曲が好きなんだと思います。


ところで、この"higher ground"が大好きながら、実は私は原曲(というか元のアレンジ)を聞いたことがありません。もっぱら、この曲は以下の"alive in live"のアコースティックバージョンを聞き倒しています。

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このalive in liveは、チャゲアスのファンの中でも、ライブDVDとしては1,2位を争う出来栄えだとも言われているものです。2007年の冬に行われたライブを収録したものですが、このライブはアンプラグドにこだわって行われたもので、アレンジもかなり凝りまくっています。

最初聞いたときに、特に”僕はこの目で嘘をつく”や”YAH YAH YAH"など超メジャーな曲に途中まで気が付くことができませんでした。それくらい独特のアレンジをしているのですが、けど、とにかく、全部カッコいい!のです。編曲ってとっても大事。そう納得させてくれます。


今日は曲の紹介というより、ASKAの魅力についてを書き連ねてしまいました。

チャゲには触れませんでしたが、この曲、冒頭の動画だと2"00頃からのチャゲのコーラス?がめちゃくちゃかっこいいです。チャゲの声だからこそ、すごくこの曲の世界観にマッチしてて、これ以上ない雰囲気出してます。やっぱり、二人一緒でないと、完成しない。そんな風に思います。そんな二人の奇跡です。