hide曲の魅力を語りたい

hideには高校時代の7割くらいの熱を注いできた。

今はそれほど熱はないものの、今でも世界で一番ショッキングピンクの髪が似合う男だと思っているし、hideの作曲した曲はだいたい好きだ。

ということで今回は、X JAPANでhideの作詞作曲した曲にフォーカスを当て、勝手に色々コメントしていこうと思う。 ほら、世の中はコロナで外出自粛モードだし、X JAPANはサブスクにもあるし、沼落ちしよう。笑

VANISHING VISION


Xの初のアルバムで、若さゆえの勢いがある。一番ヘヴィメタ色が強い、というかバラード曲以外は基本ヘヴィメタ。

有名な曲は、英語版の紅が入ってるくらい。導入のアルバムとしてはあまりおすすめできない。超かっこいいけど。

このアルバムでのhide作曲は一曲だけ。

Sadistic Desireだ。

この曲はHIDEがXの前に在籍していたバンド、横須賀サーベルタイガーの『Sadistic Emotion』のリメイクである。

ブートを見る限りは歌詞とキー変えただけで割とそのままな感じ。ちなみにサーベルの元メンバーがいるD'ERLANGERにはSadistic Emotionっていう別の曲がある。カオス。

この曲の魅力は、まずはイントロのリードギターのかっこよさだ。ギターの動きがやはり印象的。

あと、サビ前のベースラインがエロいかつかっこいい。TAIJIの生かし方をよく分かってらっしゃる。ギラついた音色のベースがたまらない。TAIJIのスラップはずるい。

ドラムは特段早打ちではないんだけど、変則的なリズムパターンは時々出てくる。YOSHIKIの曲だとあまりでてこないようなパターンが多いかも(ドラムは詳しいことはわからない)。

この曲は突き抜けてhideらしいアレンジがあると言うわけではなく、良くも悪くもXらしいアレンジになっている。VANISHING VISION全体に言えることだが。

BLUE BLOOD

BLUE BLOODは、とりあえずXのイメージ通りの曲がいっぱい入っている。この先のV系全体、大袈裟かもしれないけどロック界にも影響を与えただろうと個人的には認識している(盲目ゆえかな?)。紅、X、ENDLESS RAIN、WEEKENDなどが収録されているので導入盤におすすめ。

このアルバムでHIDEが作曲しているのは二曲。

XCLAMINATIONとCELEBLATIONだ。

XCLAMINATIONに関しては、TAIJIとの連作のインストで超かっこよくはあるのだが、連作まで書きなぐるとキリがないので割愛。それなりにガチャガチャしている感じがhideのソロ曲のインストに少し似ている気がするのできちんと聴いてほしい。

ということでCELEBLATIONの魅力に移る。

CELEBLATIONは、だいぶHIDE色が強くなってくる曲だ。勿論アレンジはX感満載なのだが、歌詞や進行はhideのソロ曲にだいぶ近い。

まずはちょっとナンセンスでアメリカン(?)な歌詞が良い。難解すぎず、かといって単純すぎないこの感じ。

また、どことなく曲調も少し洋楽に似た感じがする。YOSHIKIが、ザ・歌謡曲な進行だから比較すると面白い。

この曲はHIDEが考案したかなり凝ったMVを撮っているので、そちらも見てほしい。HIDEが魔法使いだったりとか、YOSHIKIがシンデレラだったりとか、メンバーたちがやりたいことをやってるので微笑ましい笑

MVもアメリカのホームドラマを思わせる描写で非常に面白い。XのMVは血と薔薇と狂気…!みたいなイメージの人はいい意味でイメージが変わるはずだ。

あまり特筆する構成が思い付かなかったのは許してほしい。MVが強すぎた…。

Jealousy

はい、えっちいジャケット。

Xのジャケットって手に取りにくくない?高校生の頃の自分には死活問題だった。

Jealousyは次第に個人のやりたいことが詰まってくるアルバムだ。TAIJI作曲のDesparate Angelは、久々に聴いたらガンズかな?ってなった。YOSHIKIはYOSHIKIでいろいろ自由にやってる。Silent jealousyとか。

で、このアルバムに入っているHIDE作曲の曲は、Miscast、Joker、Love Replicaの三曲だ。

Love Replicaはインストなので前例同様割愛させてもらう。hide特有のサンプリングが施された、オモチャ箱をひっくり返したような曲だと思うので是非。

Miscastは、hideソロバージョンも音源化されているのだが、そちらもとてもかっこいい。が、敢えてXバージョンのみ取り上げようと思う。

この曲は栄枯盛衰をテーマにしているらしい。歌詞はHIDEが書いた感じはあまりしない、冷酷なものだと思う。

この冷酷な歌詞をまだざらついた声質のToshIが歌うとたまらなくぞわっとくるのだ。また、勢いのあるギターもたまらなくいい。すべてが狂気的でどこか冷たく感じる。

やっぱりドラムパターンとかはそれほど複雑ではないと思うし、ベースも個人的にはハマる場所はあまりないんだけど、どこか暗い雰囲気があるのが好きで、この曲は実はかなりお気に入りだ。あまり有名じゃないけど笑

次にJokerは、前作BLUE BLOODに収録されたCELEBLATIONの姉妹曲に当たる曲。よくhideのソロライブでも演奏されていたはずだ。ちなみにStanding Sexとの両A面でシングル化もされている。このジャケットもエロいやつじゃなかったっけ?

喧騒のなか、Ready?という女性の声からイントロが始まる新鮮さがまず心を掴む。

JokerもCELEBLATION同様、hideのソロ曲に近い感じの曲だ。ギャンブル敗者の曲なんだが、歌詞がいい感じにナンセンスでアメリカン(偏見)。

Joker 所詮 ノラ犬                                                 カサノヴァやネロにはなれない

って歌詞が何故だか頭にすごく残るから好きだ。稀代の悪者と比較するのかっていう。

あと、アウトロもすごく好き。ToshIによる『joker's joker  loser's loser』が繰り返されていて、そこにHIDEの『money,money…』というコーラス?が上乗せされていてかっこいいんだよな。終わり方も口では説明できないけどギターが超絶かっこいい。いかにもhideって感じ。伝われ。

Jealousyは個人的にBLUE BLOODに並ぶ名盤だと思っているし、なんならそれを越えて好き。

DAHLIA

X JAPAN名義になって初のアルバム。ここから新しいオリジナルアルバム出てないんだよ?信じられる?笑  表題曲のDAHLIA、Rusty Nailなど有名曲は多く入っているが実は廃盤だったりする。

DAHLIAは今までとは打って変わって、電子音やエフェクトを駆使したサウンドが目立つ。デジタル音が流行った時代だからね。

このアルバムでのhideの作曲は二曲で、DRAINとSCARSだ。DRAINは作詞がToshIと連名だし、zilch名義でも別タイトルで発表されているのでここでは言及はやめておく。既に読み手を考慮しない長文になりつつあるし。

ということでSCARSについて語る。

SCARSは、私がX JAPANのなかで一番好きな曲だ。まずイントロのノイズのような音の時点で最高である。そこからギターが入り、その後ベースが入ってくるのだが、そのベースラインがX史上一番かっこいい。それをすました顔で弾くHeathがまたかっこいい。

また、サビで敢えてボーカルの音域が下がるのも非常によい。ToshIのこの時期の低音域は狂気を表すのに最適だと思う。

ギターの音もエフェクターで歪ませているためかより狂気を演出している。具体的な説明は難しいのだが、すごくhideっぽい音だ。

ただこの曲が不思議なのは、歌詞の難解さがhideっぽくない点である。勿論それすら良い方に転がるのだが。

いつか二人望んだ明日の景色は                        紫の香りたつ 幸福にまみれた                          今は白く開いた明日を待ちかねて                     目を開き 踏み出せば                                       後ろ髪つかむお前の手が

ラスサビの一節なのだが非常に難解である。

以前ファン同士で考察しあったりしたがイマイチよく分からなかった。分かりきるのも勿体無い気がするからそれ以上の詮索はやめたのを覚えている。

ちなみにこの曲は解散間際にシングルカットされたのだが、当時のTV映像を見るとバンド全体がピりついていて、時期ゆえにToshIの目付きが少しおかしくて、本当に狂気を体現しているので一度見てほしい。

この曲はhideのバンドに対するアンチテーゼだったのでは?と考察してしまうときもある。まぁとりあえず深く考えずに聴いてほしい。かっこいいから。

最後に

私はこのバンドがやっぱり好きで、特にhideはずっと私のカリスマなのである。ファッションアイコンとしても、音楽的センスとしても、生きざまとしても。

彼にはあまりに大きな影響を受けた。

なんとなく敬遠している人も多いと思うが、この機会に是非聴いて見てほしい。



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