CVC同士の交流促進をめざして~CVC勉強会開催レポート~
こんにちは、HIRAC FUNDシニア・アソシエイトの檜山です。
以前のこちらのnoteでも書いたとおり、HIRAC FUNDへは投資先への支援だけではなくスタートアップ業界活性を目的にしたイベントを積極的に開催しています。
今回のnoteではこれまで開催したCVC勉強会をご紹介します。
イベントレポート:第1回&第2回
初回と2回目は、株式会社コロプラネクスト 中島氏、凸版印刷株式会社 高橋氏が登壇しました。
ここではCVCのDD(デューデリジェンス)がテーマ。CVCの投資方針は社によって様々です。キャピタルゲインを狙うコロプラネクスト社、本体とのシナジーを重視する凸版印刷。スタートアップ投資を担うお2人に、それぞれの観点からシード・アーリー期、ミドル期、レイタ―期に分けて、各フェーズにおけるDDのポイントについて解説いただきました。
毎回40名弱の参加がありましたが、パネルディスカッションでは、かなり踏み行ったDDプロセスをステップバイステップで事例も交えながら解説していただきました。
参加された方からは、どこまでDDするのかという検討するポイントの粒度が、参考になったというお声をいただきました。
また、投資歴の長い投資責任者からCVC担当になり日が浅い方までそれぞれの発見や学びがあったとのお声もあり、登壇者のお2人のおかげで良い会にできたと思っています。
さらにパネルの後にネットワーキングの時間を2時間ほど設けたのですがこちらも好評!CVC投資関係者間の交流機会が中々ないとのことで、こういった面でも開催した価値を提供できたと感じました。
イベントレポート:第3回
昨年12月に開催したCVC会。今回はレアゾン・ホールディングス様のオフィスをお借りして開催しました。CVCのブランディング戦略をテーマに、博報堂DYグループ 山下氏、バンダイナムコエンターテインメント 池田氏、Z Venture Capital 内丸氏の3名にご登壇いただきました。
最初にCVCの立ち上げの経緯、各社投資コンセプトの違いをお話いただいたあと、ブランディング戦略について語っていただきました。
質疑では「部署との連携、事業部からの理解について」についてあがり、CVCの投資担当者の本音を交えた内容に参加者の満足度も高いものとなりました。CVCならではの社内外のPR努力の実際の施策を聞けたのが勉強になったとのお声もいただき、登壇社の皆さんのおかげで有意義な時間とできたと確信しています。
この会のあとにも交流会を実施し、新たにCVC担当者間の交流がひろがりました。
イベントレポート:第4回 CVC交流会
そして先日2月20日、CVC交流会を実施しました。今回は交流がメイン。ひとりひとりの自己紹介と交流が趣旨のカジュアルなイベントでしたが、30名近くの方にご参加いただきました。
東京都外からお越しいただいた方も数名いらっしゃり、CVCの横の繋がりが少ないので良い機会になったというお声をいただきました。こういったカジュアルな新しい人との交流を通じて、実利にも繋がる新しい連携が生まれればと思っています。
最後に
このCVC会を開催するに至ったのは、自分が感じた課題感からでした。
20年21年にCVCの設立件数は増えたものの、CVC特有の親会社との事業連携における制限や、例えば上場会社基準で監査を行わなければいけない等の論点があります。さらに少し生々しい話をすると、独立系ファンドと比べた時の給与水準の低さなど多くの課題があると考えています。
CVC各社の投資判断においても、シナジーを強く描く場合やキャピタルゲインのみを追求するなど様々な形態があります。投資責任者・担当者が固有の悩みを持ちやすい特徴があるような印象を持っています。
そういった悩みを少しでも解決し、事業者としての視点でこそできるアドバイザリーや本体事業を活かしたサポートなど、CVCならではの”良い”投資を業界全体で盛り上げる一助になりたいと思い本イベントシリーズを企画しました。
幸いにも、イベントの企画から一緒に共催まで進めてくださったレアゾンホールディングス投資担当者の満仲さんと連携して何とか第3回まで実現できました。
改善点は残るものの、ポジティブなご意見を複数いただきました。HIRAC FUNDは強みのひとつであるネットワーク力を最大限に活かして、今後も定期的にイベントなどを企画し、CVC間のナレッジ共有の促進に少しでも貢献出来たら嬉しく思います。
また、このCVC会に参加したい!と思われた方はぜひ私、檜山までお気軽にご連絡ください!
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