見出し画像

【活動報告】フェムテック振興議員連盟 第15回総会に出席しました(2023/05/25)

こんにちは。メディカル・フェムテック・コンソーシアム(MFC)事務局です。

今回は2023年5月25日に行われた「フェムテック振興議員連盟」の第15回総会が開催され、MFCも参加しましたので、ご報告させていただきます。

フェムテック議連は2020年の設立時に、当面のテーマとして、生理、不妊治療・妊活支援、更年期という三つの課題について議論をすることを掲げていました。

今回から、その中の三つ目のテーマである
更年期の諸問題を解決し、社会・経済のリーダーとなる世代がより活躍できる社会に
についての議論が始まりました。

まずは、更年期における健康課題がどのようなものかを把握するため、有識者をお招きしてお話を聴くこととなり、今回は、初めに横浜市立大学産婦人科客員准教授の善方裕美氏が登壇されました。

善方先生からのご講演は、臨床で多くの更年期障害に悩む女性を治療されているお立場から、下記のような内容を、具体的に、かつ分かりやすくお話しいただき、これからの議論に向けて、大変参考になりました。

● 女性のライフステージによって大きく変動する女性ホルモンについて 
 また、それに伴う様々な女性特有の疾患や症状について
● 更年期とは何か、更年期障害とはどんな状態なのか、その要因は何があるか
● 更年期障害の治療方法やセルフケアとしてはどんな方法があるか

善方先生のご講演を熱心に聴講される議員の皆様

また、ご講演の最後には、以下のように、医療におけるフェムテック製品の活用促進などの政策提言が示されました。

  • 更年期の健康課題、セルフケアの重要性、適切に医療を受けることの重要性について、若い世代の方、中高年の方に啓発してほしい

  • 医療におけるフェムテック製品の活用を促進してほしい

  • 更年期の健康課題について、関連する他科の医師にも理解をしてもらうよう啓発してほしい

  • 更年期の健康課題に対する診療について、診療報酬で十分に評価してほしい

  • 婦人科と他の診療科の連携を促進してほしい


次に、株式会社日立コンサルティングの神谷浩史氏によるご講演が行われました。

神谷氏からは、「令和2年度産業経済研究委託事業 働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に与える効果と課題に関する調査」をもとに、下記のご説明がありました。

● 更年期に伴う症状により、昇進辞退や退職を余儀なくされ、社会人としてのキャリアを断念してきた女性の割合は高いにもかかわらず、
 更年期症状への対処を何もしていない人の割合は64.4%と、一般的に健康に気を付けていない人の割合(約32.5%)よりも高く、改善の余地がある
● フェムテックを活用することにより、更年期に伴う症状を軽減できれば、より快適に、元気に女性が働き続けることができ、離職や昇進辞退を余儀なくされる女性の数は減少すると考えられる
● 上記による経済効果は約1.3兆円/年と推計される

こうしたお話を受けて、議員連盟の会長である野田聖子議員から、ホルモン補充療法に出会ってとても楽になったという体験談とともに、老化に伴う「やむを得ない」症状という意識を変えて、医学的・科学的に対応していく必要があるというお話がありました。

また、会場にご出席されていた広瀬めぐみ議員や、小野田紀美議員からも、ご自身や周囲の方の経験などについてお話があり、関連する項目を定期的な健康診断の中に取り入れるべきではないかといった指摘や、セルフ検査キットへの補助があるとよいのではないか等、今後の政策のあり方をめぐって活発な意見交換が行われました。


今まであまり触れられてこなかった更年期の健康課題について、第1回目から活発な議論が行われたことに、議員の皆さんの関心の高さが伺えました。

次回以降も、どんな議論が展開されるかが期待されます!


法人、個人問わず、フェムテック業界を盛り上げていきたい方、MFCの活動趣旨にご賛同・ご支援いただける方は、ぜひご入会をご検討ください!

また、取材や講演、医療監修などのご依頼や、ご入会に関するお問い合わせについても、下記よりご連絡ください。
https://femtech.or.jp/inquiry/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?