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【伸び代だらけの今、考えておくべきこと。】

サッカーにはポジションが11個あります。
サイドバックといっても左右あり、同じ特徴を持ってなければいけないということはありません。
また、システムも1-4-4-2だけではなく、1-4-3-3や、1-3-5-2など様々です。
チームによっても戦い方は違います。
それはつまり、一人一人の特徴や個性をどう活かして戦うか、どう補い合って戦うか、ということであり、誰かと同じでなければならないということはない、ということです。
心と体の成長に伴って、変化していく特徴もあるし、おかれた環境によっても活きる個性も変わることがあります。

その中で忘れてはいけないこと。
それは、「仲間と共にプレーする」ということ。

サッカーはチームプレー。
そして、チームは勝つために戦います。
「自分がやりたいことは、チームが勝つことに繋がっているのか。」
ここを考えられないと、持っている特徴や個性は、チームの中で活かせず、仲間と補い合えません。
「個を伸ばす」とは、単に技術を教えることではなく、試合の中で、試合に勝つために、その技術を、「いつ、どこで、どのように」発揮するのかまでを教えてあげなければ、試合で使える技術にはなりません。
つまり、特徴や個性はあるのに、試合で使われない、選ばれない選手で止まってしまいます。

よくあるのは、小さい頃は自由に、大きくなってから整えていけばいい、という考え方。
これは、合っている側面もありますが、間違って捉えてしまっているケースも多々あると感じます。
今後将来を見据え、絶対に押さえておくべきは「習慣を変えるのは難しい」という問題。
「プレーの癖」は、簡単には変わりません。
足裏をたくさん使う癖のある選手は、勝負を決める「今」という瞬間を逃します。
「いつ、どこで、どのように」発揮するのかを教える、もしくは、自然に身につけられる設定を工夫するなど、小さい頃から「良い習慣」「良い癖」を体に染み込ませていくことが大切だと、J1という日本のトッププロの指導現場で戦ってきた自分の経験から確信していることです。
なぜなら、試合に勝たなければいけないプロの世界では、こういったディテールが勝負に直結する、小さなようで、とても大きな差になるということを身に染みて経験してきたからです。

特徴や個性はONLY ONEでいい。
しかし、そのONLY ONEが、チームが勝つために選ばれる存在になるかどうかは、チームの勝利に結びつけられる「判断を伴っているもの」かどうか、です。
きたるべきその時のために、試合に勝つという目的達成のために、自分の特徴や個性を、仲間と共に活かし合い、補い合い、チーム競技としてのサッカーの楽しさを存分に感じながら、伸び代の先へと進んでいってほしいなと思っています。




代表 森  一哉
 

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