見出し画像

【サッカーから学べる社会性】

サッカーというチームスポーツにおいて、ミスをしたくてしている選手は誰一人いません。
なぜなら、チームに迷惑をかけたくないという気持ちがあるからです。
それでもミスは起こる。
なのに、自分がミスをした時に文句を言われたらどう思いますか?

「うるせーよ、お前もちゃんとやれ」。

そう思う選手ばかりのチームは強くなるでしょうか?
曲がりなりにも結果は出たとして、大好きなサッカーを、大好きなままいられると思いますか?
そのチームのこと、ずっと好きでいられますか?
その選手と一緒にプレーしたいですか?
サッカーから離れ、仕事をしていく時に、こういう人と一緒に仕事をしたいですか?
こういう上司について行きたいと思いますか?

自分がミスをした時、ボールを奪い返してくれているのは誰でしょう。
ゴールを守ってくれてるのは誰でしょう。
全て自分一人で奪い返し、自分一人で守りきれますか?
自分一人で、相手にボールを取られずにキープし続け、相手を全員抜き去り、点を取ることはできますか?
そんなことは、不可能です。

勝ちたいなら、仲間に助けてもらわなければ勝つことはできない。
社会に出ても、自分一人で成功を収めることはできない。
誰かに助けてもらい、誰かのサポートがあり、一緒に乗り越えることではじめて大きな成功を手にすることができる。
成功者は、周りから押し上げられる人間性、仲間から持ち上げられる人間性を持ち合わせている。

また、対戦相手として戦う選手たちに対しても、自分を成長させてくれる大切な仲間であるということも忘れてはいけない。
彼らがいるから、勝ちたいという気持ちに繋がり、あと1歩、あと1秒、あと1cmにこだわらせてくれる。
また、どうすれば勝てるのかを考えさせてくれることで、自分の知性をさらに引き上げてくれる。
さまざまなスタイルの、多くのチーム、多くの選手たちとの対戦が、自分の経験値を引き上げてくれ、刺激を与えてくれる。
それが、今の自分の成長に繋がっているということ。
対戦相手であっても、大切な仲間なのです。

またそれは、レフリーだって同じ。
ミスをしたくてしているわけではない。
ルールに則り、試合が円滑に、安全に進められるよう、互いの選手たちが、日頃取り組んできたことを発揮し、力を引き出し合えるよう、成長し合えるようジャッジしてくれている。
レフリーをやったことのある人ならわかるはず。
全てを見極めることがどれほど難しいのかを。
そして、レッドカード、PKなど、試合を決定づけてしまう判定を決断することの難しさを。

そういったことを子どもはまだわからない。
わからなくて当然です。
それを教えてあげるのが、我々指導者の使命。
大好きだから始め、今も続けている、サッカーというスポーツを通して。




代表 森  一哉

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?