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【求めない】

「生まれてきてくれて、ありがとう。」

子どもと対面した時、みんなそういう気持ちだったのではないでしょうか。
特に何かを求めるでなく、ただそれだけ。

子どもが成長するに伴い、厳しい社会の状況や環境を見るたび、こうしなければいけない、こうした方がいいと、自分の経験から、子どもが失敗しないように、子どもが辛い想いをしないようにと、子どもの成功を願い、子どもの喜ぶ顔を見続けたいと思い、あれやこれやと求めてしまう。

これをやっておいた方がいいー。
そう求めるから、やろうとしないことにイライラする。

ここまでできなければいけないー。
そう求めるから、できていかないことに焦るしイライラする。

しかし、自分が子どもの立場だとしたら、どう思うでしょうか。

これをやっておいた方がいいーー。
素直に実行することもあったと思いますが、あまりにも頻繁に、違うタイミングで言われ続けて、素直に実行していたでしょうか。前向きに実行に移していたでしょうか。

ここまでできなければいけないーー。
そう言われて、素直に受け取れたこともあったかと思いますが、それをプレッシャーに感じたり、その基準に達することができない、期待に応えることができない自分に自信を失っていくことはなかったでしょうか。

求める方は、子どものことを想ってのことだし、それが子どものためであると強く信じている。

しかし、自分が子どもの時を振り返ると、親のそういう気持ちは分かりつつも、わかってるよとか、うるさいなあとか、そう思っていたのだとしたら、今の子どももきっとそう思っています。

自分の人生、自分の思った通りに生きたいのは子どもも同じ。
大人はいろんな経験をしてきたからこそ、どうすれば成功へと向かいやすく、どうすれば失敗へと向かいやすいかを子どもより知っているからこそ伝えたくなってしまうのは当然のこと。

でも、何が成功で、何が失敗かなんていうのは誰にも分からない。

サッカーでは成功しなかった、しかし、大人になって社会に出て事業に成功する人だっている。
あの時サッカーを続けていたら、今のそれはなかったのかもしれないと思うと、今の成功が、実は未来の失敗に繋がっていることだってある。

周りからは、求めないこと。

求めてもいいのは、子ども自身が、自分の心にのぞむことにだけ、です。 




代表 森  一哉
 

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