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目指す会 鋸山トレイルラン大会202402 ⑤

鋸山トレイルラン大会も後半戦に突入。と言っても同じコースの2周目なので何をかいていいもんやら。

1周目と違うのは
・集団がばらけてるため、校長先生の朝礼の言葉より長い階段を自分のペースで登れること(逆に言うと詰まってゆっくり登らざるを得ないという強制休憩が取れない。
・体力がすでに白色から黄色になっていること(補給したコーラやゼリーじゃ全回復しない)
・コースのタフさを知ったうえで再度走るしんどさ。え、またこのつらいのやるんすか? 冗談きついっすよ先輩ー。え? 冗談なわけないだろ、さっさとやれって? マジすか…って精神状態になってること。

一言にまとめると、「やっぱつれぇわ」である。

ということで文字通り黙々と登る、走る、たまに滑るを繰り返す。(足下には細心の注意を!)ただただ繰り返す。道中ほぼ何もないので大幅カット。代わりに通りすがりのプロカメラマンに撮ってもらったメンバーの写真を所々上げていく。

カメラの前だけ走ってる風のE原さん

終盤のランニングゾーン。あれ、こんな長かったっけここ??坂道こんな多かったっけ??と自身の記憶力が終わってんのか、楽な方楽な方に逃げたいマインドがそう思わせるのか。とにかく体力の限界千代の富士。

もう頑張ったよね、少しくらい歩いても良いよね、でももうちょっとだけ頑張ろう、と天使と悪魔が戦うこと第9ラウンド。天使側のセコンドがタオルが投げそうになったそのとき、見慣れた背中を捉えた。

E原さんとは違い純度100%のガチ勢C原

背筋を伸ばし少し手を外側に振りがちのあのフォーム、K子さんだ。登りにはめっぽう強く山神との異名を持つ彼も全長20キロ超をタフに戦い抜くスタミナは無いとみた。

やば、追いつけるじゃん、何なら抜けるじゃん! と思ったやいなやスタミナUPのバフがかかる。

「ウィー」っとK子さんに声をかけながら、今度は並走されないように少しペースを上げる。K子さんよりも良い記録。なんて甘美な響きだろう。

K子さんは「目指す会」で確か唯一フジヒル(富士山の麓から5合目までチャリで登るって言うクレイジーな大会)で参加賞の上、ブロンズ賞を獲得したことがあるガチ勢。目を離すと平気で土日の早朝に1人で70キロとかライドする変わり者。目指す会のドラフト会議では必ず上位指名される、それがK子さんだ。

ゴール後に出し切った感演出してるA宮

勝てる、勝てるぞ!
と相手チームが思ってる時に仕事をするのが山王キャプテン、深津だ。と解説が入りそうなくらいに逆転負けしそうなフラグが立ったがなんとかK子さんを振り切る。

どうやら追いつかれることはなさそうだ。
街中に戻り後はアスファルトを数キロ進むだけ。自然と脳内にファンファーレが鳴り響く、ロッキーのテーマでも良い。トレランで最も幸せな時間の1つだ。

そんなドーパミンどばどばタイムに水を指す愚か者が猛スピードで筆者を追い抜いて行った。幸いK子さんでもそれ以外のメンバーでもなく、真っ赤な他人だ。
しかし至福の時にチャチャが入り気分を害した筆者はそいつにだけ良い気分をさせてたまるかと猛追を始める。ラストにごぼう抜きウェーイなんて言わせてたまるものか!

疲れ切った体。そんな子供じみたことやめれば良いと皆は言うが人間は感情で動く生き物。
モーレツ大人計画? のラストであえて絵を荒く表現して多くの感動と涙を誘ったクレヨンしんちゃんくらい全速力でそいつを追いかける。

ピクピクと限界を伝える太ももにむち打ちそのクソやろうと同時にゴール。誰にも求められてない自分のメンツを保つためだけのラストスパート。つりかけた足を愛でるようにゴールの余韻に浸る。

C原がラストスパートを見ててくれたようで「やるじゃないですか」的なコメントをくれたような気がする。
K子さんが疲れ切った顔で帰ってきたのを満面の笑みで迎えた気がする。
その後E原さんとN矢が中々帰ってこないね、しんだかな? と暇を持て余した気がする。
暇すぎて焼き芋買って食った気がする。
がどれも記憶が曖昧だ、それくらい疲れてたんだと思う。

土色の顔で帰ってきたN矢

最後は駅の近くでそば食って、行きと同様長い長い時間電車に乗って、乗り換えの都度悲鳴を上げては階段を上り下りし、なんとか家路につきましたとさ。

季節はもう春、これからはチャリの気持ちいい季節だ。トレランはまた涼しくなってからかな。
また来年も鋸山トレイルラン大会に出られる体とメンタルに仕上がってると良いな。

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