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大人の階段を登るスピードに耐えられない。

あと数年早く産まれてたらな、

友人関係、趣味、恋愛と今までの人生で何度もそんな場面に遭遇した。
早く歳をとりたい。今の自分が嫌だ。
漠然とそう思っていた。

最近ふと気づいたことがある。
私は30歳辺りの女性に一番惹かれるということだ。
好きなアイドルは26歳、モデルは30歳、アーティストは31歳。

女性は歳を重ねるごとに磨かれていくと聞いたことがある。
3人とも私にとって完璧な存在だ。その上で常に私の中の“可愛い”がアップデートされていくから本当にその通りなのだろう。
ちなみに、友人曰く私の言う「可愛い」は一般的な「綺麗」と同義らしい。

ここでひとつ納得がいった。今の自分の外見を好きになれないことに。
まだ自分が未完成なことに耐えられないのだ。
未完成ゆえに大人として見てもらえないことが辛い。だから少しでも背伸びをする。

かと言って赤いリップを塗っても、高いヒールを履いてみても、大人になれる訳ではない。
鏡の中にいるのは、まるで大人の女性に憧れて母親の口紅を隠れて塗った小学生だ。

背伸びをせざるを得ない現状、それでも届かない理想と現実のギャップの大きさに息苦しくなる。

最近になってようやく知り合いから「大人っぽくなったね」と言われることが増えた。
しかし私は“大人っぽく”なりたいのではない。
“大人”になりたいのだ。

高校を卒業するまでの私は芋っぽいというよりも芋そのものであったから、そう言ってもらえるだけでも大成長であるのだが。

あと10年経てば本当の自分になれるのかな。
自分を好きになれるかな。

ただ理想が高いだけなのかもしれない。
それでも今は一縷の希望に縋りたい。

今日も私は涙袋にラメを重ねている。

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