障害者就労支援センターでの講座。ヨガをどうやったかと参加者さんの変化を記録。
2021年年末に文京区障害者就労支援センターさんで生活講座を担当しました。知的障がいがありながら社会で働く方々に必要な講座を毎月行っている中で、ヨガでストレス対策、リフレッシュ目的で企画していただき、担当させていただけることになりました。
オンラインでの講座に切り替わっていたとのこと、緊急事態が緩和されて久しぶりの対面に、みんなでできる内容でリフレッシュできたらとの企画でした!
知的障がいのある方が大人数集まった場合を想像し、ヨガは難しいかな、どうしたら受けいれてくれるかな、と考えましたが想像だけでは結論は出ません!やるしかない、そして絶対楽しい時間にしよう!と楽しみにお伺いしました。
早く着いて待っていると、皆さんがウキウキして現れることに私の心まで煌めきました。大人になって何かを「楽しみに」出かけることはあってもそれを全身で私たちは表しているでしょうか。
楽しみにしているということが見えると、用意している人はこんなに嬉しいんだなと感じました。私もどこかにお世話になる時は、楽しみにしてる、そして来れて嬉しいということを隠さずに表そうと、最初から皆さんから学ぶものがあります。
久しぶりに会うご友人に、テンションが上がってますが、私だけ誰も知らないのでアウェイ感でいっぱいです。
自己紹介してもらえますか?と言うと。
「名前と勤務先を言えばいい?」と即答。
お仕事聞いていいの?と思わず言うと
「先生、ここにいる人はみんな仕事に自信があって誇りに思ってる人しかいないんだから!」
私の心にズドンと響きました。私は「自信ある」と思って仕事してきただろうか。思ってるはずだけど、こんなに堂々と言えるかしら。
そして本当に、名前と勤務先を堂々と言うみなさんに、仕事をする自分をどれだけ誇りに思っているかが伝わる堂々とした自己紹介でした。
社会にいる自分に自信持っていらっしゃる佇まい。本当にかっこいいんです。
と言うことはです。これだけの頑張り屋さんたち、実は相当疲れているはずです。きっと仕事中は一生懸命で真面目な様子が容易に想像できます。
ストレスとヨガの関係の説明からしてみました。なぜヨガをするのかわかるといいかなと思ったのですが、シーンとして、さっきのテンションはどこへやらどんどんぼんやりしていきます。理論で解釈するのは難しそうだなと思い説明をさっと切り上げて、実践です。
今回は座ってできるもの。椅子でできるから覚えて普段の生活にも取り入れてもらいたいと思います。
しかし、全員「ストレスはない」と言います。
ストレスに感じると言う発想自体がないようだとわかりました。
しかし、全身を細かく動かしていく関節運動、そして筋肉をほぐしていくと
「ストレスはない」はずが「こんなに自分の身体はヤバかった」と気付いていきみんな大笑いです。
イタタタタ 硬い 痛い 上がらない うーー
いろんな反応のたびにみんな笑います。自分の体がこんなにダメージを受けていたこと、疲れが溜まっていたこと、固まっていたこと、冷えていたこと、痛みや故障を見つけること。
えー!と自分で自分に驚いていきます。
自分てこんなだったの?
そうでしょう?そうでしょう!みんな、自分が疲れてること気づけてよかったですね!それを改善していくのがヨガなんです。
みんなで改善されていくことを楽しみました。
最後のリラクゼーションからの瞑想は難しそうだったらカットしようと思ってましたが、皆さんどっぷりと安らぎに入り、目を閉じていられて、静かな時間が保たれました。体も動いてしまったり喋ってしまう皆さんが、瞑想状態の静けさを作れたのです。
これにはご本人たちも初体験だったようで、「たった3分だったの?」とびっくり。とても長い時間眠ったような回復力を感じてもらえました。
静かに落ち着いていられる自分を感覚で知り、自信になってもらえたらと思います。
「肩が痛かったけどリラックスして軽くなりました」
「会社で緊張してるってわかった、じっとしてるのも疲れる、それが健やかになった、ありがとうございます」
「スタジオのヨガも通ってる、元気になった」
「温まった」
「体が軽くなった」
「丁寧にがんばることだなと思った」
「痛かった足と腰が改善できてる!」
「柔らかくなった」
「ほぐれた」
「眠い」
「ほぐす、伸ばす、の繰り返しをする」
「これ、これからも毎日やる」
いっぱい感想くださいました。
終了後も質問が尽きず、関心の高さが嬉しかったです。
この軽い身体で生きていくのと、さっきまでの重い身体でがんばって仕事するのとどっちがいいでしょうか?
最初は、ストレスすらないと思ってた頑張り屋さんの皆さんが、自分の疲弊した身体の現実を知り、そしてほぐれて軽くなったこと。
それをみんなで一緒に体感できて、喜びに変わりました。
仕事って楽しいだけじゃなくてがんばった分、ちゃんと体に疲れを残しています。それがわかって疲れをとっていくことができれば仕事を続けるのは少し楽になると思います。
私がそうしたわけじゃなくて、
みんなが自分でやってそうなったんですよ!
自信持って欲しいです。
またやりたい!!の声がすぐに出ました。
なんなら施設の職員さんが身体が軽くなってびっくりされていました笑笑
参加者の皆さんの
「職員に1番効果出てるんじゃん!」のツッコミがおかしかった笑
このセンターの方々が培ってきた歴史を感じました。
みんなここを信頼していて、とても仲良しで。
その輪に私を混ぜてもらえたような心躍る時間でした!
また明日から一歩一歩丁寧にそして軽く進んでいけそうと
力になったのは私の方でした。
仕事をするってなんだろう、元気を保つってどういうことだろう、
社会にいる自分ってどんな存在なんだろう。一緒に自分を見つめる機会となったことに感謝です。
企画と開催、ありがとうございました。
どなたも快適に楽しくストレスフリーで生きて欲しいと願います。私はいつも伴走者でいたいですが、そのためにどうしたらいいか引き続き考えていきたいと思います。