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不登校児は家で勉強をしないのではなく「できない」ということ

最近、勉強の話題があったので書いていきます。

不登校になると勉強から遠ざかる

不登校になると、勉強はどうするんだという心配が出てきますよね。
世間では「家でやればいい」と思う方も少なくないと思いますが、不登校になるとそう簡単にはいきません。


不登校になる時には、子どもはすでに心の限界を突破している場合が非常に多いのではないでしょうか。
「学校行くのやめよっかなー」なんて軽い気持ちで行かなくなる子はほとんどいないと思っています。
地を這うような思いで登校して、その挙句に行けなくなった子が多いのでは。
そんな時に勉強がサクサクできる子は、まれではないかと思います。
特に小学生。
低年齢であればあるほど、学習指導要領からは遠ざかる現実もあります。

大人に置き換えてみよう

そもそも学校のことなんて考えたくないところに「学校のお勉強」が目の前にあったらどうでしょう。
できる気力なんてないのでは。

自分が行きたくない会社に、歯を食いしばってやっとやっと出勤していることを想像してください。
行きたくない理由はいろいろですよね。
仕事の内容かもしれないし、人間関係かもしれない。
ミスを責められて、すっかり自信を無くしているのかもしれない。
そんなある日、あなたは心のバランスを完全に崩して出勤できなくなります。
その時に「じゃ、在宅でこれだけやってね」と、書類をドサリと渡されたらどうでしょうか。
会社のことも思い出したくないほど心が疲れ切っているのに、仕事なんてできませんよね。

息子の場合は小学校1年生で不登校になり、当時は学校から渡されたプリントもグチャグチャにしていました。

うまく書けない自分にキレ、今までに聞いたこともないような呪いの独り言を言い始めていました。

息子の幼少期の学習レベルは?


元々は保育園のころから平仮名も読めて、アルファベットも読めていたんです。
しかも自分でどんどんやりだす。
鉛筆で何かを書くのも好きで、これは将来楽しみだ、くらいの子だったんですよね。

ところがですよ。

小学1年生で不登校になってからというもの、読み書きを毛嫌いするようになりました。
息子の不登校のきっかけは追々書いていくことにしますが、親の私としてはすべてが青天の霹靂でした。

私にとって「勉強させる」ということ



私は息子に「勉強しなさい」「勉強した方が良いよ」「なんで勉強しないの」と言ったことがありません。

理由は

「子どもは親から言われて勉強するものではなく、必要な時には自分で選んで必ずやる」

と考えているからです。

もっと言うと「勉強は親に言われれば言われるほど嫌になる」と思っています。
これは不登校だからという理由ではなく、学校へ行っていても同じように考えていたかな。

私自身、幼少期からドリルの毎日が苦痛でした。
塾には行ったことがないけど、自宅学習の多さが私には見合っていませんでした。
確かに幼いころからの学習習慣によって、中学生までは「お勉強のコツ」が分かり順調でしたが、高校に入ってからはまったく勉強しなくなってしまいました。
黒板に向かっているのも苦痛になってしまって。
それもあって、子どもには私からはすすめないようにしようと決めていたのです。

勉強さえすれば大丈夫という親の価値観



とはいうものの、私も途中途中で「勉強しなくて大丈夫なのかよ!?」とは思いました。
心配は雪だるま式に大きくなって「このまま読み書きができなくなるんじゃないか」「日本の勉強ができないことで世間から取り残されていくんじゃないか」「勉強してないから働けなくなるんじゃないか」など。
でもよくよく考えてみると、これってまだ起きてもいないことを自分で勝手に妄想して大きくさせているだけなんですよね。

そして勉強を子どもにさせたくなるときって、子どもへの期待感からかなとも思っています。
子どもにとってその勉強が必要かどうかは、実は親が理解しているようでしていないのではないかと思うのです。

「ただでさえ不登校なのに、勉強もしてなくてどうしよう」という強い不安感は「勉強さえできれば大丈夫」という自分の価値観からきていたのではないかと思っています。
そういえば、思春期の頃「成績さえ良ければ何したっていいでしょ」と生意気に思ってました。
いやだわぁ…

子どもに任せるということと、現在の息子

大半の子どもが親の期待にこたえたいと思うんですよね。
親は押し付けているつもりはなくても、結果としてそうなってしまうのではないかと。
私の場合は「勉強したくなったら言いなね」と話しておきました。
情報収集や金銭面は任せろ、という具合です。

小学生では勉強しなかった息子は、中学2年生でついに目覚めました。
「おれ、勉強する!」と宣言。
小1からのドリルを複数買って、元不登校の家庭教師を付けました。
これが当たりましたね。
中2なもんだから、とにかく簡単なんですよ。
どんどん解けて、本人は「勉強面白い!」とのこと。

ほどなくして通信制の高校へ入学することになります。

高校へ進学できるかどうかについて

今、小学校高学年から中学生の不登校の親御さんは「このままどうなるんだろうか」と不安を抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
勉強も全くしていないこんな状態では、通信制の高校にすら行けなくなるんじゃないかとか。

その心配はご無用です。

勉強していないことで、通信制高校の方からサヨナラされることはありません。
その理由や、通信制の高校へ行くために「どの程度学習が進んでいれば良いか」などは、また次回。

最後までお読み下さってありがとうございました。




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