二木先生/夏木志朋
今回は、夏木志朋の二木先生を紹介しようと思います。
1,あらすじ
高校生の田井中広一は、学校では浮いた存在であった。
広一は、常に人を見定めては優越感に浸っていた。自分はほかの人より、優れている、特別であると。
広一は自尊心の塊だった。
そんな広一には趣味があった。ロリ漫画を万引きし、秘密基地で読むこと。広一は所謂ロリコンではなかったが、夢中だった。
だが、この日にはいつも通りにはいかなかった。万引きがバレてしまった。
店員に身分証明のために学校か、親に連絡するか問われた。
広一は担任の二木先生を選んだ。
二木なら軽蔑されないと、思ったのだ。
切れば切るほど肉汁があふれてくる肉は美味なように一文一文に面白さが詰まっているので、とても好きな作品です。
生きづらさがリアルそのもので、途中途中苦しいですが、それもまるまるこの作品の魅力なので、ぜひ読んでみて下さい!
※ネタバレ含みます。
2,二木先生をよんだ感想
最初のAとBの選択の所で広一の思考がそこで披露されていて、こんなにもリアルに書けるのかと最初から感動しっぱなしでした。広一のずるがしこさにも感動するものもありますが、最初の広一のイタイ感じもリアルそのもので、ちょっとわかります。二木先生と広一が和解してきたかと思えば、二木先生がピンチになってもうそろそろ報われてほしいと思いました。
最後のやり取りで、生きづらさをもつ者同士で助け合ってる感じは個人的に一番好きなシーンです。猫の話も含めてです。自分のなかで革命的な作品でした。なので他の人にも読んでもらいたくて、色んなひとに勧めました。ニキまだ読んでいないので読んだらぜひ書きたいです。
あ、あとAの皮を被るという一文があったとおもうのですが、僕が買った二木先生、カバーが二枚ついてたんですよ、ちょっとつながっている気がして鳥肌が立ちました。そういった意図があったのかは不明ですが、文以外でも読者を味わってもらおうだなんて、読んだ後にも楽しめるだなんて、なんというか感動超えて呆れてます。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。あなたの有益な時間になれたことを願います。
では、また。
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