お客さんが値段を決めるお店のはなし #6
まだまだ暑さの残る9月の第1週月曜日、たこ焼き屋の営業日だった。
ことの経緯はこちらから「お客さんが値段を決めるお店のはなし#1」どうぞ。
やる気があるのかないのか。
なぜかポップだけは強化されてる不思議。
先日の開店の時にとあるおじさんから「のぼりを出せ」と言われて感銘を受けた話を書いた。
時間と共にその熱い思いは消え去るんだろうなと思っていたらなぜかクリエイティビティに火がついて百均で手に入るものでのぼりを作った。
我ながらなかなかの出来だと思う(全体の写真がないけど)。
こんなに気合を入れて作ったのだけれど言い出しっぺのおじさん(お爺さん)はこの日来なかった。
永遠に来ない気もするな。
この日の全体像(数字面)はこんな感じ。
もはや帳票をつけるのもダルくなってくるくらい赤字続き。
黒字だと帳票打ち込むのも楽しいよねぇ。
「これがこうなって利益になったか!」とか「ここを抑えたらもっと利益出るぞ」とかな。
月に1度とはいえ赤字続きだとテンションガタ落ちなわけ。
そんなこの日の売り上げは
めちゃくちゃ渋い。
夕方から頑張れよと自分に言いたいけど「生地が無くなったもんで」とあえて多く生地を作らないことで逃げ道を用意する周到さ。
儲ける気があるのかないのか(ない)
ま、そうなるわな。
と言いつつも、ポップを多くしたりのぼりを作ったのには訳がある。
前回まで窓際で焼きながら営業をしていたのだけれど、どうもお店のコンセプトと合わない気がしてならなかった。
テイクアウトが容易にできることで、店頭で買って行くお客さんは少なからずいたから売り上げになったのだけどコミュニケーションが薄いのでこのお店でやりたいことと違う気がした(客単価にも影響していると思われ)。
ということで、最初始めた頃のスタイル(部屋の奥で焼き、室内で飲食できるスタイル)に戻した。
すると客数は少なかったけれど、めちゃくちゃコミュニケーション濃度が上がった。
最後のお客さんとは2時間くらい話してた(ものすごいユニークな人生の方だったし)。
とあるお客さんは一度食べられてから再度戻ってこられて、米粉でできないかと宿題をいただいた。
米粉は試してみたんだけど質量が重いせいか焼いてる最中に下が重たく仕上がってしまうので諦めていたんだけれど、研究してみますと請け負った。
それに初回から皆勤賞のお客さんも来てくれた。
少しずつだけどこのお店の常連さんが増えてきている。
月一なのにこれだったら、毎日やったらあっという間に楽しいコミュニティになりそうだな。
と、持続可能性(サスティナビリティ)という言葉をよく聞く昨今ですが偉そうに自分の身を切ったこともない「口だけの奴ら」に腹が立つくらい持続不可能性を感じつつあります。