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猫って飼い主の顔をよく見てるって話

私は4匹の猫(女の子2匹と男の子2匹)と人間の♂と暮らしている。これはツイッターで流れてきたいくつかの動画を見てふと思いついたことなので科学的な検証とかはまるでしていない。ただの思いつきだ。

猫って、飼い主のことを「視覚情報優先」で認識しているんじゃない?っていう話である。

これは又聞きの話なので該当する番組がどういうものだったのか本当にそうだったのか私には確認のしようが今のところないのだが、私が猫を飼うようになってから猫の番組に興味を持つようになった母が以前、こんな話をした。

曰く、「猫と犬どっちが賢いのか検証番組」である。
内容はこうだ。双子を用意する。双子の片割れは犬または猫を飼っており、もう片割れは飼っていない。双子で入れ替わった時、犬と猫は飼い主をちゃんと判別できるのか?という実験だったらしい。
母から聞いた話によれば、
・猫は最初から飼い主だと思って喜んで、しばらく過ごすうちに途中から「あれ?なんか違うな…」と違和感を覚えているような行動をとっていた
・犬は最初から警戒し、飼い主と違うらしいことを見抜いた
・ついでに言うと、声は最初は出さないようにしていたらしい。声出したらすぐバレるから。
母はその番組を見て、「やっぱり犬は頭がいいけど猫はバカね」というようなことを言ったと思う(猫はバカ、とは言わなかったかもしれないが私の受け取った印象がそういう感じだった)。

私の父母世代というのは所謂50〜60才代で、その頃の人たちって結構「犬は賢い」「猫はバカ」という固定観念を持つ人が多いように思う。実際、道路を横断して車に轢かれがちなのは犬より猫が多いし、犬の頭のいいエピソードはごまんとある。
ただ、私は猫を飼い始めてから「猫って結構頭がいいぞ?」と感じることが増えた。

まあ以下の話はうちの猫に限った話だから「そんな例もあるんだなあ」と思っていただく程度でよいのだが、

①表面に見えていなくても布団やコタツの中に入っている盛り上がった塊を人間の体の一部と理解している。
まずこれである。
猫は動くものにうずうずする生き物だ。うちの子たちも例外ではなく、布団の中で時々足などを動かすと突如飛びついてくることがある。時には噛み付いて捕まえようとする。そしてその噛み方がどう考えても甘噛みなのである。
私は猫たちが動くもの……すなわち虫やムカデの類、おもちゃに容赦がないことを知っている。あの子たちはそう言ったものには遠慮なくめちゃくちゃ噛み付く。顎の力がとても強い。あの咬力で噛まれたらきっと私の手足は布団越しでも血が出る。わかる。
なのにあの子たち、私の足が動いてても強くは噛まない。もちろん興奮が過ぎて加減を間違えることはあるのだけれど、絶対に加減してくれている。人間の体の空間的な位置をちゃんと把握しているのである。あの小さな体で。あの低い狭い視野世界で。

②名前をちゃんと把握している
いくつもの名前で呼ぶと猫も犬も混乱するというのはよく聞くエピソードではある。しかしながらそれがわかっていてもついつい可愛くてたくさんの呼び名でよびがちなのが飼い主である。
私の場合は、「○○ちゃん」「○○たゃ」「○○たそ」。ウィールという名前の子になんぞ「ウィールンルン〜〜♡」とまで呼ぶことがある始末である。これはひどい。
しかしこれ、全部うちの猫把握してる。いやマジで。それぞれ若干名前部分のアクセントが変わってきたりするんですよどうしても。猫って音で自分の名前把握してるっていうじゃん?なのに全ての呼びかけを「あ、私/僕だ」って4匹ともちゃんとわかって呼ばれたら来るし尻尾振るし目を細める。

③飼い主の表情をよく見ている
猫という生き物が、親愛の情を示す時目を細めるのはよく知られた事実であり、猫同士でもやるのであれば当たり前のことかもしれないが、猫はちゃんと人間が笑っていると釣られたように目を細めて微笑む。そもそも猫って表情がわかりにくいとか聞くのですがどこがですか??うちの子たちみんな表情に出てます。よく見てるとよくわかります。ついでに鳴き声も全然違うので遠くからでも誰かわかります。

④鏡を認識している
これ。
うちの同居人は「猫に鏡に映ってるのが自分だとわかるわけがない」って言ってたんですけど、猫って鏡ごしにちゃんと目が合うんですよ。その上で目を細めたりする。鏡ごしに猫に微笑んでもらった数が数えられないくらいある。妄言だと思う?ほんとだってお宅の家の猫をもっとよく観察してみ?

で、こんな記事を書こうと思った件なんですけど。

ツイッターでこんなの回ってきたんですよね。

人間の顔が猫になるアプリで、画面に映る飼い主の顔が猫の顔……というか何かよくわからないクリーチャーの顔になっててびっくりして画面じゃない生身の飼い主の顔と画面の顔を見比べる猫たちの動画集です。

猫、どう見ても画面に映ってるのが飼い主であるはずだとわかっている。自分が映った上で抱っこしてるなにかがほんとは飼い主のはずなのになんか様子がおかしいとわかっている。その上で混乱している。

ブクマしてたはずが流れちゃって見つからないんですけど、以前いくつか「長期出張してた飼い主と再会する犬」「2年間はぐれていた飼い主と再会する犬」の動画を見たことがあるんです。全部の「久しぶりに飼い主と会う犬がそうだ」と検証したわけじゃないんですが、少なくとも前者の犬は寝起きだったこともあり最初は「誰これ…」って感じ、匂いを嗅いでから「飼い主だ!!」ってはしゃぎ始めました。後者の犬もやっぱり近づいただけでは警戒してて、匂いを至近距離で嗅いだ途端に「飼い主だ!!」ってめちゃくちゃ喜び跳ね回ってました。

私それ見て思ったんですよね。あれ、この子たち(犬)、顔見ても飼い主ってわからない………?

全部が全部そうというわけじゃないと思うんですけど、犬ってもしかして「匂い」という嗅覚情報最優先で自分の飼い主を認識しているんじゃないでしょうか。だから母の見た番組でも匂いの違いですぐに相手が飼い主でないと違和感を持った。

でも、猫って私たちが思ってるよりも飼い主の顔をよく見てるんじゃないでしょうか。だってよく見つめあって目を細めてくれるもん。視力が弱めなのもあるけど、眼鏡かけても外しても私の顔ちゃんとわかってくれてるんですよ。飼い主?が声を出さなかった場合、犬は匂いを調べるけど猫は見上げた飼い主の顔で判別してるんでない? だから双子の兄弟に飼い主が入れ替わった時、すぐにはそれとわからなかったのでない……?

つまり、猫は聴覚以外だと視覚最優先で飼い主を認識してるかも、って思ったんです。

そしてもしそうだとしたら猫や犬の動き的にもありえるなと思ったんです。
犬って結構、知らない人にもすぐ近づいて匂いを嗅ぎに行きますよね。なんか真っ先に匂いの情報取得しようとしてる感じ。
でも猫って知らない人を見たらすぐ逃げるしまずは遠巻きに眺めてるじゃないですか。匂いの情報取得しに行くのが結構手順としては遅いんですよね。

私は犬を飼っていないので犬がどんな感じなのかわからないけれど、猫はけっこう視覚から受け取る情報の管理がうまいなと思うんです。あんなに低い視界なのに、見える世界をちゃんと観察して、「ここからならあそこに乗れそう」「あの穴に入れそう」っていうのを判断して行動してる。一度開けてた部屋のドアがしまってるとまた開けてよって鳴く。


誰か動物関係の科学者さんが、そういう観点で研究してくれないかなあと思った。猫は多分、人が思うほど人のこと猫って思ってない。ちゃんと人ってわかってるよ。


おしまい。

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