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「パラダイムシフト」

先日。

定年退職を迎えた人からメールが来たので読んでいた。
退職をする人は大きな組織単位で退職の挨拶メールを送信するので、ほとんどの場合は一度も話したことがない人であることが多い。
その時も例外ではなく、部署名を見ても
「はて、どこの部門かしらん」
という程度でもちろん送り主の顔も知らなかった。

大体はサッと目を通して、
「1989年入社ってすごいな。まだ自分が小学6年生の時からこの人はこの会社にいたのか」
といった感想で終わるのだがその時は何かが引っ掛かった。

その人のメールにこういう内容の文章があった。

「家族や友人と過ごす時間は大切だけれども、仕事とプライベートを隔てる壁は低いほうが会社に来るのは楽です」

流し読みをしたときに少し違和感が残ったので読み返した。
そして何度も読み返してようやくその意味を理解することができた。

文章としては難解ではないのだが、私にはこの発想がまったくなかった為なのかしばらく理解できなかったのである。

私は会社を出た瞬間から仕事のことを忘れるというのが習慣になっている。
そして週末に少しでも仕事のことを思い出すと本当に嫌な気持ちになるし、絶対に考えないように心がけてきた。
だから月曜日はとても嫌だし、週末を待ち望む気持ちがとても強い。

なるほど。
こういう考え方もあるのか、と感心した。

今年に入ってから忙しくなり、立場も変わったので仕事の内容も変わった。
会社の外でも仕事のことが頭から離れない時間が増えた。
でもそれを以前よりも不快に思わない自分もいるようになってきた。
主体的に仕事をするようになると、かなり気持ちが変わるものだなと思う。

まだまだ会社で過ごす時間は長い。
それを少しでも楽しめる方法があるのならそっちの方がいいよな、などと最近は思っている。

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