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ノルマンディーEV上陸作戦

割引あり

先の記事でRouenでのイベントについて説明した。その後夏生さんの個展があったのだが、その期間中、僕も休みを取り、一緒にノルマンディー地方を旅行した。


ノルマンディー地方

バリからほど近いノルマンディー。イギリスとの戦火にさらされ続けた地域でもある。

ノルマンディーフランス語: Normandie、英語: Normandy、ノルマン語: Nourmaundie)は、イギリス海峡に臨むフランス北西部の地方で、王政時代である。今日では地理的、文化的意味合いも持つ。ノルマンディノルマンジーとも表記される。

ノルマンディー地域圏の総称である一方、ガーンジー島ジャージー島の代官区から構成されるノルマンディー公領は、ノルマンディー公の称号を持つグレートブリテン君主の宗主権下にある。

Wikipedia

僕はフランスの地理には明るくない。が、ノルマンディーだけは有名な上陸作戦で名前を聞いたことがあった。イギリスに面する海岸地域であるために、海岸の上陸作戦やRouenで処刑されたジャンヌダルクなど血生臭いイメージが先行するが、パリジャンにとっては身近なシーリゾートして人気なようで、夏にはたくさんの観光客が訪れるらしい。かの有名なモン・サン=ミッシェルもこの地域にある。
フランスでのラボのボスもどうやらこちらの方に別荘を持っているようだし、もう一人のボスはノルマンディー出身だ。彼らに今回の滞在のことを告げると、快くお勧めの場所を教えてくれた。そしてこれらの場所を巡るには車を借りると良いということも教えてくれた。

確かに後述する街をいちいち電車で回るとなると非常に面倒だろう。各都市が直接つながっているとは限らない (乗り換えが必要になる) 上、時間の融通が利かない。にもかかわらず電車は時間通りに来るとは限らない。一瞬だけ考えて、レンタカーにすることを決めた。
パリからRouenまでは非常に安価なバスが運行していると聞いていたので、レンタカーはRouenで借りてRouenに返すことにした。
パリまで車で乗り入れる方が荷物的には楽だが、(1時間半程度なので大したことはないが) 長距離の運転も面倒だし、何よりパリの渋滞に関わりたくはない。家は郊外だが、レンタカーの返却先が最も渋滞のひどいエリアなのだ。
(パリの交通についてはまたいずれ語りたい。)


Rouenのレンタカー屋「君、フランス語上手いね!」

前の記事のイベントが終わった翌日、夏生さんの個展準備をした後で、レンタカーを受け取るべく駅へ向かった。

覚えたてのフランス語で何とか要件を伝えると、思いのほか伝わったようで、受付のお兄ちゃんもフランス語で対応してくれた (保険などのややこしい部分だけは英語だったが)。
「フランス語上手いね!どれくらいフランスにいるの?一年?すごいね!」
すっかり気をよくした僕は、ちょっとした雑談 (のようなもの) を挟みながら、手続きを進めた。そこで彼がこういった。
「トヨタのオートマチックを予約してもらったみたいだけど、これ、故障しちゃってないんだ、ごめんね。マニュアルかEVしかないけど、EVでいい?
これに対して僕はマニュアルの方がいいことと、安くなるならその差額を返金してほしいことを伝えた。お兄ちゃんは手際よく手続きをしてくれ、鍵をくれた。

鍵に描かれたロゴが見慣れないなぁと思いつつ駐車場に行くと (こちらのレンタカーは借りるときも返す時も駐車場でセルフサービス)、そこにあったのは電気自動車だった。

え?

え?
排気筒がない。え?

え?

マニュアルでいいって言ったよね?「フランス語上手いね!」って言ったじゃん!伝わってねぇ!!!

(…まぁエコロジー&エコノミーだっていうし…。何とかなるだろ……。オートマなら楽だし…。まぁいいか………。)
そう思ってとりあえずこの車を利用することにした。本記事ではフランス・ノルマンディーでのEVの使用体験を、旅の記録を交えて紹介する。実際にお世話になった会社名などを出すので、以下は有料にする。

今回は1万字を超える大ボリュームになったので、ぜひ時間のあるときにゆっくり読んでほしい。ちなみに夏生さんもちょこちょこ出演します。


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