3月に読んだ本でよかったやつ
3月に読んだ本でよかったやつを、多少の備忘録とともに書き残しておくやつです。
榎宮祐「ノーゲーム・ノーライフ1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです」
ネット上で都市伝説とまで囁かれる天才ゲーマー兄妹が、ゲームにより全てを決定する異世界に飛ばされる話。
ゲームならば無敗を誇る主人公たちの快進撃は、読んでいて爽快感のあるものだった。
ゲーム物ではありますが、作り込まれたルールだとか意外な発想とかいうよりも、ハッタリとか人心掌握術とかのほうが強めな感じでしたね。
文章自体はやや癖があるとはいえ、勢いがあるし読んでいて違和感を覚えるほどのことではなく、サクサク読めました。
ステフが可愛いなと思いつつも、クライマックスノアの感じを見てしまうと、クラミーも良いなと…….
山白朝子「私のサイクロプス」
迷子癖のある旅本作家・和泉蠟庵が、旅の途中に迷い込んでしまった不気味な物語を収録する短編集。
前作「エムブリヲ奇譚」での相棒の耳彦に加えて、今回からは版元の娘の輪も加わり、より楽しく読めました。
楽しく読めた、とはいうものの基本はホラー小説で、おどろおどろしく背筋の凍るような話や後味の悪い話が多いのですが。
それでも読んでいて不気味やさ不快感だけでなくおもしろいと思わせてくるのだから見事なものです。
「ハユタラスの翡翠」は全編通してコミカルで、怖いけど楽しい物語でした。耳彦には悪いですが…。
「死の山」も好みでした。
春場ねぎ「五等分の花嫁 第1巻」
は? ヒロインみんなかわいすぎか???
原作・蝉川夏哉、作画・ヴァージニア二等兵、キャラクターデザイン・転「異世界居酒屋「のぶ」 第8巻」
ハンス、そしてリオンティーヌが店員として加わるも、根っこはいつもと変わらない「のぶ」でした。
ここしばらく「のぶ」を取り巻いていた不穏分子も解消されて、素直に楽しす読めるエピソードが多くてとても良かった。
リオンティーヌはいい女です。
あまさきみりと「キミの忘れかたを教えて2」
今回の物語の主軸となっているのは、正清への初恋を諦めきることのできない女、三雲雛子。
1巻の修と鞘音が再び青春を取り戻し歩き出すことができたのに対して、雛子はスタートラインに立つことすらできない初恋にすがり続けている。
後悔と羨望に埋め尽くされた雛子の心理描写が、とんでもない切なさで涙腺に直撃してしまった。
ほろ苦くて、惨めで、大人向けの切なさでいっぱいのラブコメ、という感じでした。
ラノベらしく愉快な登場人物たちが多いのだけれど、お母さんズがあまりにも魅力的。
依夜莉さんがお母さんとしても女性としても完璧……。