2020年2月に読んだ本まとめ

2020年2月に読んだ本を多少の備忘録とともにまとめるやつです。


工藤洋「黒ギャルは雑に学びたい! 第1巻」

「知識文化研究会」なる部活動に所属する金髪黒ギャルトリオと、真面目三つ編み少女による雑学を交えたゆるコメディ。
確かに黒ギャルと巨乳は好きだが……キャラデザが4人とも似通いすぎているのと、とりあえず色黒くしとけば黒ギャルでしょうみたいな悪い意味でのギャルっぽさの無さが「う〜ん……」という感じでした。
雑学ネタは好きだけど、そこを軸にして物語が進むわけでもなく、いまいち目的が分からない漫画になっちゃってる気がしますね……。


海羽超史郎「STEINS;GATE‐シュタインズ・ゲート‐ 比翼連理のアンダーリン2」

本編と重なる部分もありつつ、本編とは乖離した物語が展開されていく。
ラボメンのことを信じることができなくなっていくオカリン、という構造は円環連鎖のウロボロスと大きく異なっている点か……。
綯のシーンはウロボロスにもあったけど、めちゃくちゃ怖いんですよね……。
次回3巻で物語の全貌が明かされたときに、どういう印象になっているのかが気になる……そんな2巻目でした。
あとルカ子がかわいいです。


米澤穂信「巴里マカロンの謎」

〈小市民〉シリーズ11年ぶりの最新刊は、季節限定ではない短編集。
どれも日常の謎に向き合う小鳩くんと小山内さんの懐かしい様子が見られて嬉しかったです。
本編では後味の悪いエピソードが多いだけに、今回はなんとなくコミカルな雰囲気の短編もあったりして、気を張らずに読めたのは良かったですね。
「伯林あげぱんの謎」はミステリとしてもそうですが、真相が明かされてからピリピリした雰囲気が一気に薄れていく感覚がとても楽しかったです。
「花府シュークリームの謎」は1冊の最後を締めくくるにふさわしい作品で、特にラストシーンが好みです。


越前魔太郎「魔界探偵冥王星O トイボックスのT」

巨大な籠の中に捕らわれた、記憶喪失の女の子の物語。
他の【冥王星O】シリーズとは異なる雰囲気でしたが、個人的にはこの癖のある文体は好みで読みやすかったです。
女の子の語り口が軽妙なのと、【彼ら】側の存在である【玩具職人】とのやりとりが剣呑ながらもテンポよく進んでいくのがおもしろかったです。
ストーリーが進むに連れて主人公の女の子や、ヤマトに関する謎が明かされていき、最終的な全貌が明かされたときの衝撃はとても大きかったです。
読み終えて、なるほど、「トイボックスのT」、そういう意味か……と。


鴨志田一「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」

いや、めちゃくちゃおもしろかったです……!
タイトルから中身が予想できなさ過ぎて、あらすじすら読まずに一切前情報無しで読んだのですが、かなり虜になってしまいました。
序盤は多少ファンタジーな設定がありつつも学園日常系のような雰囲気で、「このまま進んでいくのかな?」と思わされる導入。
しかし中盤からはドキッと意表を突くストーリーが展開され、終盤は先が気になって一気に読んでしまいました。
ヒロインの桜島麻衣先輩も大人っぽくありつつも年相応の可愛らしさも垣間見え、かなり魅力的でした。
さらにはこの本単体の良さもそうなんですが、次巻への繋ぎ方もめちゃくちゃワクワクするもので興奮しています。
こんなの絶対次もおもしろいし、早く続きも読んでいきたいと思います!
かなり満足しました!


白鳥士郎「りゅうおうのおしごと!12」

激闘の三段リーグ編、ついに決着。
銀子、創多、鏡洲さんなど、これまで三段リーグを彩ってきた数々の戦士の中から、四段に生き残れるのはわずか2人。
そのあまりに残酷な決着は、読んでいて震えるほどでした。
1冊の中で三段リーグに帝位戦、銀子にあいに天衣にあらゆる見せ場が詰め込まれていて、本当に息つく暇もなかったです。
帝位戦は将棋のソフト対人類の側面も描いた1戦で、熱く、八一の強い想いに震えました。
そして「感想戦」なんですが……あれ、ちょっと怖すぎませんか?
背筋がゾクッと震えるほどの衝撃で、次巻からの展開が怖いです


真野真央「神アプリ曰く、私たち相思相愛らしいですよ? #【攻撃力】全振り幼なじみは俺がデレるとすぐヘタレる」

お互いの相性度が測れる恋愛コミュニケーションアプリ「エルステ」によって出会った相性度の高いヒロインたちと、相性度が1%の幼なじみによる多角関係ラブコメ。
ヒロインたちの恋愛ステータスがそれぞれ【攻撃力全振り】や【バイタリティ全振り】【メンタル全振り】など極端で、それぞれの方向性に特化した可愛らしい性格なのが魅力です。
相性度が97%とか98%の状態から新ヒロインが登場するので、やたらめったら序盤からイチャイチャが楽しめてラブコメ的に楽しかったです。
凛珠の魅力が、相性度1%は大げさにしても、相性ピッタリの花楽や裕子に比べて「幼なじみ」以外の強みがまだあまり感じられなかったので(あとはおっぱいか?)、そのあたりを補完するエピソードがあると嬉しいかもですね。