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貴重な本との邂逅。

最近、通い始めた図書館。
2度目の訪問。

そこの音楽コーナーで見つけた本。


ひょえええ!

思わず声が出そうになりました。迷惑。



なんで、こんな貴重な本がこんなところにねむっているんだい。
存在は知っていたけど、初めてみた…!

お化けにでも会った気分です。


これ、もう絶版になっている本なんですよね。
マイケルジャクソン関連の希少本です。
古本屋さんをめぐって、運が良ければ、ひょっこり出会えるかもしれないね…って感じの本です。
メルカリとかにもありそうだけど。

迷わず借りることにしました。


 学生時代、中古屋さんを巡ってマイケルジャクソンの絶版になったシングルを集めるのが趣味でした。
普通に売られているCDは早々に集めてしまったんだけど。
それだけじゃ飽き足らず、店頭ではもうみられないカッコいいシングルジャケットを求めて、ちょっとしたお出かけだろうが、旅行先であろうが、BOOKOFFを見つけると、期待を込めて覗かずにはいられない病にかかっていました。

 大抵出会えないことがほとんどなのだけど、たまにレア物を見つけると飛び上がって喜びました。

 ブックオフって価値が全然わかってないです。ネットとかだと1枚6000円とかするものが、1000円くらいでさらりと売られていたりします。
ありがてえ。


わかる人にはわかる。
わからない人にとってはがらくたに等しい。

ちょっと、なんでも鑑定団の目利きになった気分を味わえます。



 究極のマニアになると、海外のどこの国版がレアとか、日本版だけについている帯がたまらなく好き!とか、同じ内容のCDを何枚も何枚も、国違いや版違いで延々と集めていたりするのだけど。
 私は収録されているリミックスが一通り聴けたらいいな〜って感じで、あとジャケットが揃えば、どこの国でもよいという、ゆるゆるしたコレクターでした。

たいしたコレクションではないけど、もう好きなものはある程度集めてしまったので、今では結構満足。最近はそこまで追いかけてません。
しかし、Michaelグッズにこれまで一体いくら注ぎ込んだのかは考えたくないですね。


いやもう、これで得られる幸せを考えれば、実質タダ!

という末期状態でした。
でも生涯、これは宝物だと思っているよ。



 ところで、マイケルジャクソンの書籍になると急に収集欲が衰えます。
最低限の本しか持っていないかも?
中には3キロ以上もある、運ぶのも、開くのもやっと!な大型本あるのですが…
内容もピンキリのものが多いのもあり、CDほど熱をこめて集めなかったなぁと思います。
限られたバイト代の中で集めるとなると、優先順位も伸ばし伸ばしになって、集めないまま買わずにいるものが結構あります。


 これも、そんないつか読みたいなぁとは思っていたけど、なかなか手に取れずに来てしまった一冊です。

キャサリン・ ジャクソンという、マイケルのお母さんが書いた自伝で、自分の生い立ちとか、家族がスターになるまでとかを細かく語ってくれている本です。


面白すぎて一気に読んでしまった。
母親視点だと、これまで知ってる物事も、少し違って見えてきます。


マイケルがちび助だった頃の話がかわいい。

嫌なことがあるとベッドの下に潜り込んで、出て来なくなっちゃうらしい。
スプリングをガッチリ掴んで、引っ張ってもでてこない。
本人がその気になるまでどうすることもできない。


お小遣いをもらって全部キャンディを買うのに使う。

これは誰でもやりそう。

でも、それを周りの子どもに、買ったのと同じ値段で売るっていう…

発想がわけわからん〜。
キャンディ屋さんをやりたかったんだろうけど。
普通思いつくのか、こんなこと。
笑ってしまいました。

本物の現金を使うあたり、単なるごっこじゃないんだよな…。


利益こそ出てないけど、ちっちゃい頃からビジネスの才覚があったということなのか、なんなのか。利益は出ないけど、お金は2回使えるから、体験は2回できる?とか色々考えちゃうね。

あと、思ってたより、めちゃめちゃ気が強いです。
ちょっと頑固なイメージはあったけど、母視点だと結構ストレートに強情な面もあります。
でも、このくらい押し出しが強くないと、あんなスターダムには登れないよな、と意外でもあり、納得でもあり。

ある程度大人になると、のんびりテレビを見ている兄弟や、母親に、

大事な時間無駄に過ごしているっていうことがどうしてわからなんだい!
立ち上がって何かしなよ!曲を書くとか、何かできることがわかっているのに、ただ座っているなんて、僕なら罪悪感に苛まれちゃうよ!

と、説教することも。

うーん、私まで耳が痛いなー。

でも読む限り、Michaelって、あ!こうしたらいいんだなーって経験から一個一個学んで積み重ねていくと言うより、最初っから何をしたらいいか明確にわかっているような印象を受けました。考えて悩む前にもう閃いてる…。
それをやるかやらないか。


それから、当時、貧しい地域で、黒人が真っ当に、道を踏み外さずに生きていくことがどれだけ大変だったのかがわかって勉強になりました。
ジャクソン家はインディアナ州のゲイリー出身なのですが、このゲイリーはアメリカの中でももっとも治安の悪い地域の一つです。
今でも、当時の生家があって観光スポットにもなってますが…行きたくても、危なくてとても気軽にいけるような場所ではないです。

 うっすらわかっていたことだけど、そういうところで、9人(実質的には10人)の兄弟が誰も道を踏み外すことなく、命も落とすことなく、健やかに育つように努力するのって、本当に大変だったんだなって、リアリティを持って実感することができました。

 Michaelはお父さんとずっと確執があって、その仲が微妙なことは有名で、私も怖そうなイメージをずっともっていたけど、これを読む限り、子ども想いのいい父だったのではないかと、初めて心から思いました。



読めてよかった。

返したくない〜。
このまま私にください〜!笑

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