【コロナでも売り上げ二倍】観光地の飲食店の枠を超える


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お盆真っ盛りのこの時期、

みなさんいかがお過ごしでしょうか?


八ヶ岳という観光地に位置する

私たちのレストランの周りは別荘街。

人と車の往来が非常に激しくなっています。


私たち夫婦が経営するお店は、

八ヶ岳の標高1000mの別荘地に位置する

フレンチレストラン。


都会からの喧騒から逃れ、森の中でのひとときを過ごしに

やってこられます。


しかし、このコロナの状況もあり

非常にリスキーであり

不安定なのが飲食業界。


今はお盆で稼ぎ時で、今に集中するしかなくて

後のことは後で!と思いたくなるけれど、


この時期が終わったらどうなるか、、、と不安になっている

店舗さんも多いのではないでしょうか。


当店は、今年、フレンチレストラン開業三年目にして

営業形態をガラッと変えて

繁忙期にお店をオープンしない形態を実現しました。

それでも、売り上げは上がっています。


それを実現するには私の熱い思いが込められています。


***


八ヶ岳は素晴らしい新緑と共に、観光産業は賑わいを見せてきます。


春から夏にかけてはとても忙しいこの地域。


特に、ゴールデンウィークと

そしてお盆は非常に忙しいのがこの八ヶ岳の特徴です。


しかし、、、その代わり

冬は寒さと共に、客足が遠のきます。


スキー場からレストラン街までもそこそこ距離があるので

スキー客を見込むことはできません。


11月も終わりに近づくと

「別荘の水を抜きにきたのよ〜。次はまた春ね」(凍結防止のため)

と、仰るお客様をお迎えすることが多くなります。


いよいよ、冬が始まるな・・・と身構える台詞です(笑)


八ヶ岳の観光業は冬は売り下がる。というのが当たり前の世界。


なので、

夏は、冬の分も稼いでおく、と、よく聞きます。


冬季休業するお店も八ヶ岳には多く存在しています。


しかし、八ヶ岳は人気のスポットでもあり

飲食店も毎年新しい店舗がいくつもオープンする激戦区です。

いくら、繁忙期とはいえ、それ以前に

しっかりとお客様の胃袋を掴んでおく必要があります。


そして、豊かな経営がもともとできていれば

冬季休業もいいですが

私たちのような、家族経営の小さな店舗で

まだオープンして間もなく

負債も背負っています。

子供を三人も育てている我が家にとって

冬に休業する余裕はありません。

少しでも稼ぎたい。その思いがとても強くあり

年間通して営業をしていました。


そんな、流れや波のある場所で

安定した経営をすること自体、非常に難しいのが

季節がある観光業界。

実は、私は子供の頃からその世界を見てきました。


私の出身は、京都大原。

三千院の目と鼻の先に今でも実家があります。

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私の子供の頃。昭和50年代は

超観光ブーム。

京都〜おおはら〜三千院♪の歌が大流行して、

毎日多くの人が大原を訪れていました。


自宅前の道は、車と観光客で溢れ

子供達に遊び場はなく、

夕方5時のお寺が閉まって、観光客の人がいなくなってから

空になった駐車場で、自転車を乗ったり、バトミントンをすることができた

そんな幼少期。


大人たちはみな忙しく、

お隣の旅館も常に忙しそうにしていました。


しかし、そんな時期もいつまでは続きませんでした。


じわじわと観光客は減り始め

店は衰退し、潰れていく店舗が目立ってくるようになるのです。


あんなに繁栄していたお店が廃墟となり

流行っていた旅館は売りに出され

借金を返済できなかった旅館は

競売にかかり、オーナーがどんどん変わっていきました。


そんな流れを幼少期から見てきたので


観光業は気をつけなくてはいけない。

長生きは難しい。

今あるお客様の波に安心しているようでは、この先が絶対危ない


という危機感が私の中に常にあります。


同じことはいつまでも続かないのが

この世界なのです。


そして、急激に忙しくなる中

稼ぐことに集中しすぎてしまい、

無理をしてしまうと、体を壊します。


無理な過労は命をも落としてしまうのです。


飲食店が、売り上げをあげようとしたら

席数を増やすか、回転数をあげるか

従業員を減らすか、単価をあげるか・・・


そんなことになってくると思うのですが


従業員を減らし、自分1人で限界を超えて頑張りすぎてしまうと

ある日パッタリと倒れて、帰らぬ人となることもあります。


シェフである夫も

夏になると、無理をしすぎて

熱中症になり、救急搬送されたこともあります。


厨房という過酷な場所で

必死に集中しながら、料理をこなしていくシェフは

自分の体調を気遣っている暇はありません。

いつでも危険と隣り合わせです。


どうやったら、夏の繁忙期に、体調を保ちつつ

冬の閑散期も、通常以上に盛り上げることができるのか。


観光という外的要因に頼らず

自らのペースで豊かさを手に入れるにはどうしたらいいのだろう


それが、夫と八ヶ岳で飲食店をする中で

マダムとして、妻として、子供達の母として

必死で追い求めていたテーマでもありました。


夫を死なせるわけにはいかない。

子供達の休みは、一緒に遊んでやりたい

どんな季節でも安定して収入を得たい


飲食店は安心できる経営はできないのだろうか。


そんな中、試行錯誤し、ついに今年になって、夢が実現し始め

自分たちの自由に店をオープンすることが可能になり

幸いにもコロナがやってくる1ヶ月前には

冬の時期を通販事業に切り替えたばかりで

コロナの影響を全く受けないという

飲食店としてはありえない快挙を成し遂げました。


飲食店の枠を超えることで

家族を守り、自分たちも幸せに過ごすことができる。


そして、より多くのお客様にも喜んでいただくことができる。


そんな、私の作った幸せな経営をこちらではお届けさせていただきたいと思います。


どうぞ宜しくお願いいたします


あしぇっと八ヶ岳(現在は営業をしておりません)

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