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【講演】NVIDIAが未来を語る!~産業用メタバースとAIの最先端~

皆さん、こんにちは。JapanStep(ジャパンステップ)です!
いつも公式note、MetaStep(メタステップ)をお読み頂き、ありがとうございます。

本日は東京ビッグサイトで7/3(水)~5(金)に行われている「メタバース総合展」に来ています!MetaStepローンチ後では初参加につき、編集部一同気合が入っています。その様子はまた金曜日にお届けしますので、ご期待ください!

今回の記事は、カンファレンス会場で行われた、NVIDIA エンタープライズマーケティング所属の田中 秀明氏による講演「産業用メタバースの最新事例と生成AI・対話型AIの活用」のレポートとなります。
世界時価総額ランキングで、Microsoftを越え1位となった半導体メーカーNVIDIA。AI分野での活用でその勢いは留まるところを知りません。

そのNVIDIAが語る、「産業用メタバース」について、日本初公開の映像も交えた講演。満員の会場で語られた内容の一部をお伝えします。

1.産業でのメタバース活用

NVIDIAは「Omniverse(オム二バース)」というメタバースプラットフォームを使い、工場のデジタルツイン化(現実と同じ環境を3DCGで制作した空間)を進めています。ハイクオリティのグラフィックで、現実世界と同じ環境をメタバース上に構築。ロボットシミュレーションなど実証実験が行われています。

上記動画は、NVIDIAが提供するメタバースプラットフォーム「Omniverse(オムニバース)」内に構築されたBMWの仮想工場。メタバース上で直感的に生産ラインの計画を練ることができるうえ、現実の工場と連動し、作業進捗や機器不具合を瞬時に確認する事ができるとのこと。
2025年導入予定の当プロジェクトは、計画時間が短縮されることで生産プロセスが30% 効率化される見込みです。

産業へのメタバース利用が進む中、メタバースで使われる3Dデータは「USD」というデータフォーマットを使い、標準規格にしようという動きが進行中。

3Dデータ【USD】と国際標準化の動き【OpenUSD】とは

USDとはUniversal Scene Descriptionの略で、映画製作会社のPixarが2016年に開発した3DCGファイルのフォーマット。このデータ構造が、アニメーション映画製作以外で活用できるという話に。

まずUSDの利点について。
3DCG映像の制作には、キャラクターや機械などの「3DCGモデル」に動きを付けるアニメーション作業が必要です。
このUSDの利点は、3DCGモデルのアニメーションを変更したい場合、アニメーションのレイヤーだけを編集すればよく、モデルには一切触れる必要がない、という手軽さがポイントです。

これを産業用メタバースにおいてはスタンダードで使っていこうという目標。それがUSDを標準化する「OpenUSD」という動きです。

Pixar、Adobe、Apple、Autodesk、そしてNVIDIA。この5社がUSD技術の標準化や開発を促進するためのアライアンス(連盟)「Alliance for OpenUSD(AOUSD)」を結成してから、既に30社以上の企業が参画しています。

2.生成AIの広告活用

ChatGPT等の生成AIで、画像を作り出すだけでなく、最近では「3D映像」も作る事ができています。
NVIDIAはその技術の先を行き、「顧客に応じてパーソナライズされた広告を、自動で創り上げる」技術を開発中。車体モデルの色を変えるといった簡易なものは既に公開されていますが、今回は背景ごと映像を変えてしまうのだから驚き。

会場では日本初公開の紹介映像がお披露目されました。(撮影禁止につき、お見せできないのが残念!)
映像では、山の間にある道路を1台の車が走っています。TVで流れていそうなハイクオリティなCMです。次の瞬間、走っている場所がガラッと変わります。アルプスの山道や、海岸近く、雪景色になったりと複数パターンの映像が生成されました。

もちろん背景だけでなく、西海岸顧客であれば、車体にサーフボードを着けるなどといったカスタマイズも可能。今後数年かけて、このレベルまでもっていきたいとの事です。

3.デジタルヒューマンと生成AI

3DCGで作られた人間なのに、現実世界の人間とほぼ区別がつかないレベルのリアルさを誇るのが「デジタルヒューマン」。
日本では”Imma(イマ)”が有名ですね。

※「バーチャルヒューマン」との違いは、MetaStep記事でも解説していますのでご一読ください!

NVIDIAはデジタルヒューマンにAI技術を搭載。人とデジタルヒューマンがディスカッションしたり、処方箋から家具の配置といった、様々な提案を行うパートナーとしての活用を推進すべく、研究を進めています。
投影映像では、3Dゲームのキャラクターと対話するシーンが。あまりにもリアルすぎて驚き。(皆さまにお届けできないのが惜しい限り)

このデジタルヒューマン生成はNVIDIAのソフトウェアで一括で完結可能。
1.ユーザーから音声入力
2.Riva     (自動音声認識、翻訳)
3.Nemotron LLM(回答生成)
4.Riva     (回答を音声データへ)
5.Audio2Face (音声データを顔のアニメーションへ変換)
6.Omniverse RTX(リアルタイムで髪や肌が動く。高クオリティ)

NVIDIAは、このデジタルヒューマン生成のAIテクノロジーを総じて「NVIDIA ACE」というソフトウェアで提供中です(上記2~6)。


時代の最先端を行くNVIDIA。取り上げられる事例や情報は、かなり高度な用語が多く、私も記事を書きながら改めて情報を再確認。
難しい情報こそ、これからメタバースでビジネスを始めたいMetaStepの読者にとって有益な情報が詰まっています。我々はこれからもホットな話題をお届けしていきます。引き続きお楽しみください!

本日もお読み頂き、ありがとうございました。
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