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2020年 読んでよかった

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こんにちは、メタもんです。最近、人からオススメの本を聞かれたり、なんか自分でも今年読んだ本の中で良かったものくらい整理しておきたいという気持ちで、そういうnoteを書いてみます。

はじめに~  選書の背景としての自己紹介

   今年は新型コロナウィルスの流行に伴って外出時間が極端に減少し、結果として通勤・通学時間などが読書時間に代替される(完全代替ではない)という天機に恵まれ、忙しいながらもせっせと読書ができました。多分。別に読書は量で決まらないし、どちらかというとそれによって自分の内面・外面がどう変化したかという変化量でこそ見るべきなのでしょうが、その尺度に変えたところで大きく総評に変化はないと思います。

  私は経済学部に所属する大学3.5年生で、今年就職活動もしていたため、読書においてもビジネス系の本が多かった年でした。また、働き先では教育心理とか認知心理の研究と実践をする研究員という肩書きなこともあり、必然そういう(生体~脳~心理~発達あたりの)領域にも手が伸びます。

  あと、昨年度の自分は自分の内面の修養に力点が置かれていたので、今年は内面的な本よりも外面的な本を中心に読み、箸休めとして内面的な本を読むようにしていたので、そういう塩梅になっています。

1,経営戦略原論(琴坂将広)

経営戦略論を学んでみたいときに読んだ本。学術性と実践性の両側面が上手く統合されており面白かった。

2,世界標準の経営理論(入山章栄)

経営学について、経済学・社会学・心理学というそれぞれの分野との重なりで整理しつつ、有名な(ある程度受け容れられている)理論を紹介している本。経営学の全体像をさらうという意味でとても良い本。

3,企業参謀(大前研一)

言わずと知れた戦略的思考の名著。例としては経営戦略・事業戦略だけど、もっと広く戦略性について学ぶことが多かった。まぁ良い本って一回だと読みこなせないので、また実践を積んだら読みたい本。

4,学習意欲の理論(鹿毛雅治)

大興奮した本。教育心理学の中でも、「動機づけ」に関する研究結果を紹介しつつ、それに関連する概念(メタ認知とか自己調整学習)とかについてもさらってくれる。新たな観点で光があたったので、読みながら脳汁がドバドバしていた記憶がある。

5,学習科学ガイドブック(大島etc)

教育心理・認知心理・実践教育あたりにまたがる学習科学という分野の概論的な本。学ぶとか教えるということについて学べるし、研究動向なども一覧できるので人生必携だと思う。

6,本を読む本(M.J.アドラーetc)

読書とは何か、なぜ本を読むかについて触れつつ、本の読み方をレベル別に論じている本。本の選び方や読み方に自己流のものがない人は視野が広がると思う。

7,ゾウの時間 ネズミの時間(本川達雄)

生物学的な問いを立てつつ、前に進めていく本。生物の代謝や大きさ・速さなどそういう尺度から、話がどんどん広がっていくの面白かった。「なぜ移動に効率的な車輪機構のある動物が存在しないのか?」という問いの立て方が面白かった。

8,脳内革命(春山茂雄)

僕は東洋医学的な思考回路が好きなのですが、そういう本です。「未病」について、西洋医学的な視点と東洋医学的な視点から考えている本で、生活を引き締めようと思いました。

9,知性と脳構造の進化(澤口俊之)

人間の知性・理性とはどういう構造なのか?という、かつての心理学・哲学の領域の問を、脳科学(生物学?)的基盤に立脚しつつ再構成してこうと試みる本。なにより筆者の書き方めっっっちゃ好き。

10,複雑性の科学の原理(唐沢昌敬)

自然科学や社会科学の方法論とその機能を述べつつ、複雑性科学勃興の背景から現在わかっている原理までを紹介している本。メタ科学的な視点が好きな人にはオススメ。

11,死ぬときに後悔すること25(大津秀一)

胸がキューっとなる本(苦しい意味で)。読んでおいて損はない。

12,脳を鍛える(東大講義 人間の現在)(立花隆)

学ぶことの意義とか、大学生活の意義とかを見失った人間にオススメ。読みやすいけど、読み応えがある良書。

13,学問の発見(広中平祐)

数学者の半生を綴った本。特に、思い出と感情と学びと持論とを行き来していく人間味がとても好きで、その内容にも共感する部分が大きく、魅せられた本。



  以上です。本当はもっと色々良い本はあったのですが、不朽の名作の名著すぎるもの(方法序説、論語と算盤、貞観政要etc...)や読む人を選びそうなもの(人新世の資本論、老師と少年、焚き火の本etc...)は選びませんでした。

  このnoteは将来の自分が見返して「あ、この本読み返してみるかぁ」っていうきっかけとかになれば良いかなと思いつつ書いてみたという意図と、最近年末だからか「オススメの本ある?」と聞かれることが数件あったので書いてみました。読書の目的は趣味だったり自己陶冶だったり人それぞれだと思いますが、とはいえ良い本との出会いは人生を動かし得る力がある良い体験なので、今後も読書はしていきたいですし、こういう文章を読んで本を手にとった人がそういう出会いをしてくれたら幸せです。

  それでは、先行き不透明な昨今ですが、良い人生を。




(付属)2020年 買ってよかった

今年に、買ってよかったものを少ないながらもリストしておきます。

1,ホットアイマスク:上記でホットアイマスクの電気ver。無限回使えます。

2,ミトライト:タイマーで朝6:00にライトがつくようにしていたら、起床がスッキリするようになりました。このライトは12,000lxくらい出るので、晴天時太陽の1/10スケールです。良い。何より、「目覚ましを光で」という発想がなかった。

3,工匠藤井:こいつとはいつも一緒に居ます。アマゾンで一際目を惹いたので衝動買いしたのですが、思ったより良い。


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