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子供がいないと不幸なのか?

「子供が欲しい」、「子供がいればもっと幸せになれる」、そう思って不妊治療に勤しんでいる女性もいるかと思います。子供がいる奥さんを見て羨ましくなったりとか。子供がいる女性は本当に幸せなのか?答えはイエスでありノーです。

既婚女性が幸せに感じる時代は2回あります。①結婚式から初出産までと、②子育てが終わって以後です(Gorchoff, S. M., John, O. P., & Helson, R. (2008). Contextualizing Change in Marital Satisfaction during Middle Age. PsychScience, 19, 1194–1200)。

子育て期間は不幸かというと、そうではありません。ただ子供がいない期間より幸せ度が下がるだけです。さらに子供が6歳以下と12歳以上の期間に夫婦仲は悪くなる場合が多いそうです(Compton, W. C. Introduction to Positive Psychology (New York: Wadsworth).。

子供がいると女性の幸せ度は下がります。子供がいる女性に朝7時から夜11時まで1時間ごとにどれだけ楽しいかチェックしてもらうとします。独身女性ないしは子供のいない既婚女性にも朝7時から夜11時まで1時間ごとにどれだけ楽しいかチェックしてもらうとします。比べるとどうなるか?子供のいない女性の方が楽しい時間を過ごしています。

当然でしょう。夜泣きに起こされ、眠い目をこすりお弁当の準備をし、速攻帰って保育所に迎えに行き、夕食はゆっくり食べれず嫌がる子供に野菜を食べさす。土曜日にお友だちとお茶にも行けず、日曜日に趣味だった映画にも行けず、ゴールデンウイークに毎年旅行した沖縄にも行けず、子供にお金がかかるから化粧品も安物に変え、人生を子供に捧げるわけです。息子が思春期になれば罵倒され、PTAや部活の父兄のグループLINEは機関銃のように鳴りまくる。受験期にはイライラし、娘が病気になると心配で気が休まらない。

子供がいないと不幸なのか?1時間ごとにチェックすると、間違いなく子供がいる女性より幸せです。休日にパジャマのままでポテチを食べながら韓国ドラマを観る、夫婦で気軽に旅行に出かける。お金に余裕があるから服も新調する。友達とコンサートに出かける。育児ママたちが毎日感じる忙しさとイライラがないから。

育児が辛く感じているあなた、じつは本音を言うとみんなそうです。あなただけが辛く感じているわけではありません。

子供がいる女性は幸せではないのか?子供がいる女性に「人生で一番良かったことは何か?」と質問すると、多くは「子供を育てたこと」と答えます。矛盾ではありません。振り返ってみると、育児は幸せだったと感じるのです。

つまりこうです。1時間ごとにチェックすると育児はしない方が幸せ度が高いのです。でも人生を振り返ると育児は最高の想い出なのです。


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