〈読書録〉なぜ働き続けられない?

あ、この人!という感じで手に取った本。乱読でサクッと。
男女共同参画のテーマは、日本における歴史的に環境変化の伴っている法の一つとして、興味を持っている。ILO国際条約の女性差別撤廃条約を「批准」しているという点もそうだ。
とはいえ、実効性という視点から見ると、なぜ進まないのか?なぜ必要なのか?なぜ必死になって食らいつくのか?といった点について、客観的に捉えておきたいという、単純な興味がある。
興味であれば、それを検証、実践したくなるわけで、それがライフワークになってしまっている。
探求は楽しい。
さて、
その長きに渡るこの筋の専門家がどのように評価をし、その評価が自分の価値観と同じかどうか、キーワードを拾って、照らし合わせてみた。
【キーワードの引用】
〈あっていた感覚〉
「容易ではない」
男女共同参画のゴールが女性活躍ではない
ポイントは「男女の人権の尊重」
根っこは「固定的な性別役割分担」
あらゆる格差解消→正規非正規、賃金
男性の家事育児参画
保育所
リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
活躍できない
配偶者控除、介護、女性依存を前提とした社会
〈知らなかった〉
「ジェンダー平等」は世界の目標
主婦論争→奥さんと外さん
男女間格差のルーツは「経済的独立」
高齢者の一人暮らし貧困の問題は、男女間格差の結果→女性社会問題
〈理解の結論〉
①「どう行動するかは自分自身であり、男女共同参画は女性も仕事を持つべきだと言っているわけではない。自らの意思があればそれでいい。」
自らの意思→性別役割分担意識をなくした男女平等の社会

意識改革も必要
②男女共同参画の視点をあらゆる分野に(ジェンダー主流化)

広く普及し、理解を促す必要

(選択肢を増やす)

問題を主流化する
③男女→全ての人(性自認・性的指向)と捉えるか
本を閉じた時、問題解決は容易ではないにしろ、自分の理解の確認をしたかったので、ほっとした。
本のサブタイトルの「社会と自分の力学」というささやかなメッセージが、なるほど。鹿嶋先生っぽいな、と心に響いた。

■なぜ働き続けられない?社会と自分の力学 鹿島敬



2019.05.14過去ログ

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