三好行雄編『漱石書簡集』(岩波文庫)978-4003190036
漱石は手紙魔であった。手紙を書くことも、もらうことも好きだった。岩波書店版『漱石全集』の第14巻、第15巻には2252通の漱石の手紙が収録されている。そのうちの158通を編んだ書物で、家族、友人、弟子、公的な手紙などが掲載されている。
漱石の時代は、様々の連絡は手紙で行われた。漱石の手紙には、心を許した人たちへの愛情のこもった配慮がうかがわれる。漱石の志、生きる心構えなどが率直に、自在に語られている。漱石の素顔、本音に接することができて非常に興味深い。『漱石全集』第14巻、