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『イコール』大人倶楽部

『イコール』大人倶楽部 『イコール』を使って、新しい社会の仕組みやビジネスモデルを考えたい人の集まりです。『イコール』の刊行をご支援していただける方の参加をお待ちしています。 … もっと読む
参加型メディア開発一筋の橘川幸夫と未来について語り合いましょう。
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#ガーシー

『イコール』大人倶楽部スタートします。

こちらのマガジンですが、以下の内容に変更いたします。 引き続き、よろしくおねがいします。

ガーシーとは何者か(4)ガーシーの当選と立花孝志の戦略

(1)You Tubeの意味選挙という議会制民主主義が最大の効力を発揮したのは、まだメディアが未成熟で、日本の中にさまざまな「地域」があり、「業界団体」「組合」「宗教」「イデオロギー」などの濃密なムラ的なコミュニティが点在していたからである。それぞれのコミュニティの代表を立候補させ、それぞれのコミュニティの権利を代弁させることで、国全体が機能していた。議員は、なにごとかの代理人である。 しかし、近代のそうした閉鎖的コミュニティの時代の中で、通信技術が急速に発達し、閉鎖的なコ

ガーシーとは何者か(3)YouTuberジャーナリズムの可能性。

1.参加型社会への道GAFAのようなプラットフォーマーが情報管理をコントロールしている時代から、いわゆるWeb3.0的な、分散型ネットワークへと世界の潮流が流れていく時に、政治の世界は、どう変化していけばよいのだろう。 既存の政治政党は日本近代のはじまりである明治時代にスタートして、戦後民主主義のはじまりである敗戦からはじまる戦後社会の構造の中で発展した。議会制民主主義は、選挙による代理人選考による税金の配分システムである。 戦後に発展した既存政党は、業界、組合、宗教など

ガーシーとは何者か(2)ガーシーというジャーナリズム

1.ジャーナリズムの変質 長年、出版業界にいて、出版界の変質、出版社の変質、編集者の変質を見てきた。私は参加型メディア一筋なのだが、旧来型の出版人との付き合いも多く、素晴らしいジャーナリスト魂を持っている友人も多い。不思議なことに、根性のあるジャーナリストほど、文章が上手い。言葉の扱いを大事にしている人を私は信用する。  ただ、方法論的には、旧来のジャーナリズムは終わると思っている。それは出版ジャーナリズムが、代理人のシステムに拠っているものだからだ。文春砲といっても、基本

吉野家の元常務の伊東正明氏と東谷義和氏のガーシーchについて。

1.「豊かな社会」は終わった。 世界大戦の恐怖の中、日本のネットでここ最近話題になったのは、吉野家の元常務の伊東正明氏のセミナーで、時代錯誤のオラオラ・マーケティングを披露したことと、捨て身の覚悟で暴露パファーマンスを続ける東谷義和氏のガーシーchだろう。 以下のような感想を書いた。 吉野家の元常務の方法論について。 吉野家の元常務の方法論について。(2) ガーシーchのこと。「ワルの正義」  両者に共通しているのは、表の情報と裏の情報が一体化してきた状況である。伊

ガーシーとは何者か(1)ガーシーchのこと。「ワルの正義」

1.唐獅子論理僕がはじめて書いた原稿は、1969年、大学の友人と発行した同人雑誌に掲載されたものである。タイトルは「唐獅子論理」。当時、池袋文芸坐や高田馬場早稲田松竹、新宿武蔵野館などに通って映画ばかり観ていた。もちろんウエストサイドストーリーをはじめ洋画もたくさん観たし、アートシアターギルドの会員になって、ATGや蠍座での実験映画も観ていた。 しかし、高倉健が主役の任侠映画は時代環境もあり、特別な高揚感があった。「唐獅子論理」は、日本任侠伝の唐獅子牡丹からの言葉だが、高倉