ネガティブのポジティブ術(1)

 あなたは自身のことをポジティブだと思いますか?はたまたネガティブだと思いますか?

 あなたが自称ポジティブ人間なら、きっとポジティブな自分のことを好み、ネガティブな人よりもいくらか多くの自信があり、幸せを見つけるのが得意なことでしょう。ポジティブな人は、多くの場合幸せなのです。なぜなら、彼らポジティブの星に生まれた人間は、前向きに物事をとらえることができますから。

 では、ネガティブなあなたはどうでしょう。私はネガティブなあなたを、このnoteの読者としておおいに歓迎します。なぜなら、私自身の奥深く、思想の根っこの部分が、病的なネガティブだからです。仲間意識は人を安心させますから、ネガティブなあなたにこそ、すすんで暖かいスープを最初によそって差し上げて、極めて善良な気持ちで振る舞いたいのです。私はネガティブな人を絶大に支持します。

 「急にそんなふうに勝手な仲間意識で支持されても、自分はそんな価値のない、薄汚れた、誰にも受け入れられることのない、どうしたってダメな人間なのだ、変なこと言わずにほっといてくれ、お前は何もわかってない、どうせお前も世論のように、短所は長所ですからポジティブに変換したほうがいいに決まっています、全てをポジティブに変換しましょうとか安易なことを言うのだろう、そんな奴は信用ならない、自分の孤独は誰にもわかり得ないのだ、本当にほっといてくれ」と思うかたもいるでしょう。

 しかし、私は、ネガティブな人がポジティブに変わることを支持している側の人間ではありません。安心してください。私はまともに職に就いていませんしほとんど引きこもりです。私が短所を長所にうまく言い換えてしまったりして、うまいことポジティブに生きていたら、おそらくこんなことにはなっていません。我こそは筋金入りのネガティブだというかたは布団から出てちょっとだけ視線をこちらまで向けてみてください。

 ただシンプルに私は、「ネガティブは闇が深ければ深いほど、うまく付き合えばネガティブのままで、もはやポジティブみたいなものだ」ということを主張したいのです。

 これからお話をすることが、このnoteを通じてネガティブなあなたのバイブルになることを願いつつ、少しずつ更新していきます。

 ポジティブなあなたには、自分にない感覚を持った人が書いた興味深い読み物として楽しんでいただけたら幸いです。


 

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