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PayPal USD ホワイトペーパー解説

世界で4億人以上のユーザーがいるPayPal(ペイパル)。

送金や決済サービスとして日本における知名度も上昇しており、オンライン決済時に見かけたことがある人も多いはずです。海外送金にもPayPalは適していて、これから利用する人も増えるでしょう。

そのPayPalが、ステーブルコインPYUSDのホワイトペーパーを2024年5月28日に出しました。

この記事では、これから来るであろうステーブルコインPYUSDを徹底解説!

Whitepaper → https://www.paypalobjects.com/devdoc/community/PYUSD-Solana-White-Paper.pdf

はじめに

記事の本題に入る前に、PayPalの基本情報をお伝えします

基本情報
・通販サイトなどで利用できる決済サービス
・ユーザー間で手軽に海外送金
・全世界のユーザー数4億3千万人、加盟店3,500万店以上
・安全性:世界でも高水準ななセキュリティ。送金の際に相手との間にPayPalを通す事で、相手に自分の決済情報を伝えることなく送金や支払いができる

メリット
✅ オンラインで簡単に海外送金
✅ 知名度・信頼度が高い
✅ 販売者に決済情報を教えることなく支払い
✅ ビジネスアカウントで手軽に支払受け取り

デメリット
❌ 通貨両替の際の手数料が高額(499円)
❌ 送金方法はアカウント間のみ

PYUSD ホワイトペーパー

概要

PayPal USD(PYUSD)はSolanaチェーンのステーブルコインです。現在のPayPal決済時の課題を解決するために作られました。Solanaチェーンを組み合わせることにより、グローバルで低コストな決済を提供することが可能になります。

これまでのPayPalの決済時には、ACHやSEPA、SWIFTのようなプロトコルが使われてきましたが、これらのデメリットとしては

1、高額な手数料がかかる
2、限られた営業時間により、決済に数日かかることもある
3、取引が多くなると処理しにくくなる

といった点があげられます。
これらの問題点を解決するために、PYUSDはSolanaチェーンのステーブルコインを発行する事に決めました。

なぜステーブルコインなのか?

ステーブルコインのPYUSDはUSDと1:1で交換可能なため、ユーザーに安定した価値を提供できます。PYUSDは購入、売買、送受信、支払いに使用することができます。例えば、

・PYUSDはPayPalやVenmoで買うことができる
・互換性のある暗号資産ウォレット、または取引所でPYUSDを購入できる
・世界中の人たちとPYUSDを使って送受信できる

ステーブルコインとは → https://www.nomura.co.jp/terms/japan/su/A03323.html

なぜソラナチェーンなのか?

•即時決済:取引が秒単位で決済される。即時なので決済キャンセルをされる可能性が低い。
•24時間営業:何時でもサービスを受けられる
•低コスト:1セント以下の手数料しかかからない

PYUSDの特徴

ユーザーが増えるとトークンを拡張し、利便性を向上させることが必要となりますが、トークン拡張をするためには、システムをいったん初期化する必要があります。そのためPYUSDはあらかじめ拡張システムを現在のトークンシステムに初期から組み込んでいます。これらのシステムは、ユーザーが増え、拡張の余地が見えた時に使うことが予想されます。

1、Confidential Transfers:店側は消費者の機密を保持しながら、可視性を維持することができる。例えば、スターバックスで毎日コーヒーを買ったとしても、スタバの財務省表を見れない的な、、

2、Transfer Hook:トークンの転送を行う際に、スマートコントラクトの使用が可能。

3、Permanent Delegate:ミントのための永久的な委任者を指定することを可能にします。これにより、緊急時やインフレ調整のためにバーンするなど、健全にエコノミクスを調整することができる。

4、Metadate&Pointer:トークン作成者がトークンの公式メタデータを説明するアドレスを指定することを可能にします。

5、Mint Close Authority:所有者がミントアカウントを閉じたとき、そのミントアカウントの資金をPaypalが回収することを可能にします。

6、Transfer Fees:各転送時に転送手数料を差し引き、指定されたアカウントがその手数料を請求できるようにします。

おわりに

PayPalが発行するステーブルコインであるPYUSD はいかがだっでしょうか?

PayPalはSolana上でステーブルコインを発行することにより、コストが低く、早く送金できる金融システムを目指していて、そのためにブロックチェーンを活用しているとのことでした。

Paypalは世界で4億人が使ってるサービスなので、これから安価で早く送金できるとなると世界的に仮想通貨が広がる可能性が高いです。仮想通貨のほうが処理が早く安いので、現金より使いやすいことに全世界の人に気づいて欲しいですね。

ステーブルコインのような通貨系の仮想通貨は、ソラナのような処理速度が早く安価なチェーンが相性良さそうだとも感じました。

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