今後のnoteの方針,2024年2月4日


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注意

 これらの漫画の重要な展開を明かします。

『キミのお金はどこに消えるのか』
『キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編』
『がんばってるのになぜ僕らは豊かになれないのか』
『逆資本論』
『LIAR GAME』

はじめに

 今回は、最近読んでいる書籍やネット記事を参考に、今後書いていきたいものを整理します。

飯田泰之さんのnote

 飯田泰之さんの有料note記事を読みました。
 元々『キミのお金はどこに消えるのか』シリーズの井上純一さんも飯田さんのnoteを読んでいたそうですが、人はお金を払って得た知識でないと意見を変えられない、ネットだけでは変えないというような主張もときどき見かけるので、思い切って有料記事を読んでいます。
 飯田泰之さんは経済成長が悪いものではなく、人間は何もしなくても年間2パーセントほど効率を上げるのでそれに応じた経済成長はして当たり前、しないと賃金が上がらずに苦しむと書いています。
 しかし、経済成長が自然環境に与える影響も私は無視出来ず、元々ある物理や化学や生物の知識から、経済学と環境問題をどうより合わせるか考えてみたくなりました。
 また、経済成長、正確には年間2から4パーセントのインフレは金本位制では、有限の貴金属の量が通貨に追い付かず限界があるというネットの主張もあります。そのため現在は紙やデータの通貨になったようです。しかし、『逆資本論』によると、マルクスの時代までのイギリスは歴史上「ずっとデフレ」であり、産業革命からインフレになったので、マルクスがデフレによる通貨の奪い合いや「誰かが得をすれば誰かが損をする」ゼロサムから「搾取」を主張したのはやむを得ない、20年間デフレという珍しい日本の状況しか知らない斎藤幸平さんが「脱成長」を主張するのは仕方がないともあります。
 なお、江戸時代は少しずつインフレしたのか、金貨の質が少しずつ落ちたそうです。
 では経済成長とは本当に人間社会に普遍のことなのか、インフレが歴史上珍しいことならば、飯田さんの理論はどうなるのか気になります。
 それらを考察するためにも、飯田さんの書籍を深く掘り下げてみます。

生物学と経済学

 次に、環境問題と切り離せない生物学と、経済学の意外な繋がりを考えます。
 かなり前に、まだ井上さんなどの積極財政の考えを知る前かもしれませんが、経済学と生物学が、限られた資源の活用という意味で似ているという書籍『すごい進化』を挙げました。
 需要曲線と供給曲線という経済の概念に似た、移入曲線と絶滅曲線が、島の生物の数を決める理論もあるようです。
 ダーウィンも、生物の世代交代による変化には、経済的に合理的な要素が多いとしたようです。
 ただし例外として、オスがメスをひきつけるための、性淘汰という変化はむしろ経済的に無駄なことが多いようです。

経済学と環境問題は相性が悪いのか

 一見「経済」を語ると、それが人間の都合、生物として異常、環境に悪いかのような主張がみられます。
 井上さんの『がんばってるのになぜ僕らは豊かになれないのか』では、「共産主義の敗北により、左の主張をする人間は経済を語らなくなった」、トマ・ピケティさんの主張を踏まえ、「貧しい人に左のバラモン左翼は、お金に捉われるなと言う」、「公共事業が環境を破壊するからやめろと言って景気を良く出来なくなる」と主張しています。
 つまり、環境保護や「清貧」の道徳が、左の人間によって大多数の人間に貧しさを強いるとあります。
 飯田さんの『脱貧困の経済学』でも、「日本では清貧の思想を政治家まで国民に強いることがある」、「一部の高所得者は法人減税で得をしているのに」とあります。
 しかし『逆資本論』では、「脱成長でCO2排出量は減らせないし、共産主義国家で環境に良いことをしたためしはない」とあります。
 斎藤さんの「豊かなコモンズ」、公共財という概念も、コモンズの悲劇という古い事例で否定して、資本主義の方が資源の分配を、利己主義の集まりで行える逆説が紹介されています。
 これらから、やはり生物学の資源の活用を活かし、環境と経済の両立を考える必要を考えました。

経済学と生物学とゲーム理論

 また、経済学と生物学を繋ぐものとして、井上さんの漫画でも紹介されたゲーム理論があります。
 これは、売り手と買い手などの駆け引き、それぞれの選択の組み合わせから、利益の大きさを想定して考える理論です。
 たとえば有名なものとして、囚人のジレンマがあります。
 手短に言いますと、自分と相手がそれぞれ協力か裏切るかの選択をする4通りで、相手がどうしても自分は裏切った方が得なので裏切り、なおかつ相手も同じことを考えたとき、かえって両方の裏切りで両方が損をするジレンマです。
 これはゲーム理論で有名なものであり、法律学や論理学などでも重視されるようです。
 『LIAR GAME』原作でもそのような選択があったと記憶しています。
 また、タカとハトのゲームとして、戦うタカと戦わないハトの戦略の組み合わせで、タカが多いときはハト、ハトが多いときはタカが有利なので双方の割合が一定で落ち着く理論があります。
 オスとメスの割合が、性別を持つどのような生物でも半々になる理論に似ています。
 このような選択の組み合わせでの利益を想定する理論は、生物学にもあるらしく、経済学と生物学を数学や資源で繋げられるようです。
 

デフレスパイラルと合成の誤謬と囚人のジレンマ

 さらに、まだ難しいのですが、デフレで物価が下がる中では、大多数がさらに物価を下げるのでさらに景気が悪くなるデフレスパイラルという現象があります。経済学で、各々の合理的な行動の組み合わせが全体で非合理的になる合成の誤謬の事例として扱われます。これはアダム・スミスの古典派経済学の「見えざる手」という、市場が自然に安定することへの反論でもあるようです。
 市場に任せる古典派経済学はインフレ、政府の介入を重視するケインズ経済学はデフレに向いているという書籍もあります。
 一方このデフレスパイラルを、囚人のジレンマで説明するサイトもあります。デフレで大勢が物価を下げる場合、自分だけ下げないと自分だけ損をするために下げ、結果全員が下げてかえって全員さらなるデフレで損をするのが、囚人のジレンマに近いとされます。
 各々が自分の利益を最大にするための選択の組み合わせでかえって全体の利益が下がるデフレスパイラル、合成の誤謬、囚人のジレンマの類似性から、ゲーム理論とデフレの問題、ひいては古典派経済学とケインズ経済学の関連も探れるかもしれません。

 また、ハチと花の受粉にも、最近の研究では囚人のジレンマや需要と供給の問題に似た状況があるらしく、そこからゲーム理論、需給、生物学も繋げられるかもしれません。

まとめ


 かなり壮大な目標になりましたが、生物学と経済学の繋がりから、環境問題や資源の分配などを想定したくなりました。

参考にした漫画

井上純一/著,飯田泰之/監修,2018,『キミのお金はどこに消えるのか』,KADOKAWA
井上純一/著,アル・シャード/企画協力,2019,『キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編』,KADOKAWA
井上純一(著),アル・シャード(監修),2021,『がんばってるのになぜ僕らは豊かになれないのか』,KADOKAWA
井上純一,2023,『逆資本論』,星海社
甲斐谷忍(作),2005年-2015年(発行年),『LIAR GAME』,集英社(出版社)

参考文献

滝川好夫,2010,『ケインズ経済学』,ナツメ社
中野剛志,2019,『目からウロコが落ちる奇跡の経済教室 基礎知識編』,ベストセラーズ
中野剛志,2019,『全国民が読んだら歴史が変わる奇跡の経済教室 戦略編』,ベストセラーズ
飯田泰之/著,雨宮処凛/著,2012,『脱貧困の経済学』,筑摩書房
飯田泰之ほか,2014,『エドノミクス 歴史と時代劇で今を知る』,扶桑社
STEPHEN P.HUBBELL/著,平尾聡秀ほか/訳,2009,『群集生態学 生物多様性学と生物地理学の統一中立理論』,文一総合出版
酒井聡樹ほか,2012,『生き物の進化ゲーム-進化生態学最前線:生物の不思議を解く[大改訂版]』,共立出版
鈴木紀之,2017,『すごい進化』,中公新書
川越敏司,2017,『ビジュアル 図でわかる経済学』,日経文庫
Nicholas.B.Davisほか/著,野間口眞太郎/訳,2015,『デイビス・クレブス・ウェスト行動生態学 原著第4版』,共立出版

https://note.com/iida_yasuyuki/n/nee4a5e2a5a23

2024年2月4日閲覧

http://gametheory.jp/page.php?id=55

2024年2月4日閲覧

http://yamanobe-office.c.ooco.jp/column/no075.pdf

2024年2月4日閲覧

https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/embed/jaresearchresearch_results2020documents200820_201.pdf

2024年2月4日閲覧


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