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大河ドラマ「光る君へ」で描かれた「長徳の変」と自作について

大河ドラマ「光る君へ」第20回「望みの先に」が放送されました。

花山院に矢を射かけた事件で中関白家の伊周と隆家兄弟が失脚。中宮の定子も一条帝の側を離れて実家へ戻されます。

そして左遷の除目(事実上の遠流)で都を追われることになった伊周と隆家ですが、なかなか牛車で発とうとはしません。一条帝は命令に従わない兄弟に激怒し、検非違使を出動させます。

貴族の邸が検非違使下部の者たちに囲まれるだけでも不名誉なのに、土足で踏み込まれます。

平安時代の序列は厳格で、「三位以上の貴族の邸は討ち破ってはいけない」という決まりがあるのですから、この処置がいかに厳しかったかがうかがえますね。

定子は発作的に自分の髪の毛を切り、出家。

平安時代の自殺は俗世を捨てること。つまり出家が「死」を意味していました。

権威を踏みにじられた上に、兄と弟を守れなかった無念。夫である一条帝の怒りに絶望し、また自分をそんな境遇に追いやった一条帝への恨みゆえの行動。

しかもこのとき定子は妊娠初期でした。

この「定子失脚」の「長徳の変」に取材した自作が「あぐり 長徳の変を見つめた少女」です。

ご興味があれば目を通してみてください。

そして今回、大きく取り上げられたのが「検非違使」

そう、平安時代嵯峨帝のころに設立された警察組織です。

2024創作大賞に自作「検非違使別件」を参加させていただいています。

道長の息子・頼通が関白の時代。

東北で起きた内乱を背景に、都を荒らす盗賊団を取り締まる検非違使の物語です
ミステリー小説でエントリーしております。

もし、お時間とご興味があればお立ち寄りください。

実は「小学館の警察小説新人賞」に応募し、一次にも通過しなかった作品です。歴史時代小説ジャンルだと判断され、カテゴリーエラーとしてはじかれたのかもしれません。

検非違使については意外に史料や研究書が少なく、調べていて困惑しました。

国立国会図書館のデジタルアーカイブで古い文献にもぱらぱらと目を通したのですが……案外に古い本ではちょっとした勘違いが掲載されていて「裏を取る」のに苦労しました💦

でもまあ、楽しく調べて自分のために書いた小説なので一つの形にできて幸運です。

いずれAmazonセルフ出版で電子書籍化する予定です。そのときの挿絵も用意してあるので、楽しみです。

ついでに他の二作品も宣伝♪

日本の近代史と民俗学に取材したファンタジーです。↓

小学生が家族のために事件にせまるミステリーです。↓

ここまでありがとうございました。(*^-^*)

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