自己実現者に見られる普遍的な特徴について
「マズローの心理学」P.43
創造性は自己実現する人間の全員に見られる普遍的な特徴であることを見出した。創造性は健康、自己実現、完全な人間性とほとんど同義であった。
創造性と結びついている特徴は、柔軟性、自発性、勇気、過ちをいとわないこと、開放性、謙虚である。
すんでに述べたように、これらの人々の創造性は、他人の嘲笑を恐れることを学んでおらず、物事を新鮮に没判断にまだ見ることの出来る子供と多くの点で類似している。これは人が長ずるにつれあまりにも失われやすい特性であると、マズローは考えた。自己実現する人間はこの新鮮でナイーブなアプローチを失っていないか、、それともたとえ失っていたとしても後の生涯で取り戻すかのどちらかである。「ほとんどどんな子供でも、なんの計画も事前の意図も無しに歌や詩やダンスや絵や遊びやゲームを作り出せる。」とマズローは言う。自発性もまた創造性とほとんど同義である。
自己実現する人間はあまり抑制的ではなく、従って表現がより豊かで、自然で率直である。彼らは自分の感情や思考を偽ったり、不自然な役割を務めたりする必要を普通は感じない。創造性は勇気や死因で難関に向かい他人の非難や嘲笑を無視できる能力や、自分を取り巻く文化に抵抗する能力などを必要とする。
「人類の偉大な創造者はみな、創造する際や(古い物にたいして)何か新しい事柄を断言する際の孤独な一瞬に勇気の要素が必要な事を証言している。これは一種の大胆不敵さであり、完全な孤独に直面すること、反抗、挑戦である。恐怖の一瞬の到来は十分に推察可能である。しかし、それでもなお創造が可能だと分かれば、克服されねばならないものである。」
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ここでは創造性について述べられています。
「創造性は健康、自己実現、完全な人間性とほとんど同義であった」
凄い指摘ですよね。創造性が自己実現と同義である。
分からなくも無いですが同義であると言い切っています。
もちろん、その後で補足されていますがその創造性というのは柔軟性であったり自発性、過ちを厭わないことや開放性であるとしています。
確かに、非自己実現的な人たちは非柔軟的で自発性が無く、過ちを恐れているように思えます。ここで言う勇気はその後に新しいことを断言する際にその恐怖を乗り越えなければならないとしている際の勇気の事だと思われます。
その後の文では「本当に創造的な人間と言うのは気違いじみた思考の出来る者の事である」と言っています。笑
健康についても研究している私からすると、創造性と健康が同義であるというのが非常によく分かります。
不健康な人と言うのは創造性が欠如していると思えるのです。
最近だと不良系HIP‐HOPアーティストが出した曲をたまたま聴いたのですが好み云々関係なしに「不快だろうな」と思うようなメロディーと不快な歌詞、聴いた直後に「なんて不健康な曲なんだ」と感じた事がありました。
「音楽の趣向性に対してその人の健康レベルが影響を与えているのでは?」
と仮説を立てた直後だったので、この説はかなりあるなと確信した一件だったのですが、そういう意味も健康と創造性が同義であるという指摘には頷けます。
認知においても健康・不健康が大きな影響を与えますが、不健康な人においては認知のレベルでゆがみが生じているからこそ、創造性が欠如したり創造されたものが不健康に感じてしまう物になってしまうのではないかとも考えられます。
また、不健康な人によく見られる抑制的な性格的特徴もやはり創造性を欠く一つの原因でありそれが自身の自己実現を妨げているのだろうと思える人によく出会います。そういう人の特徴としてはまず「出来ない理由をとにかく言う」という特徴があり、まだ話半分にも関わらず出来ない理由を述べてきたりやるべきでない理由を論ってきます。
また新しい仕事の話に対して非常におびえたような態度を示したり、自分には出来ない理由を並べるなどここでもやはり自己抑制的な態度をよく示します。概してそういう人たちは不健康でした。
そういう意味でも創造性に関する特徴である自発性は開放性が健康と同義であるというのもうなづけます。
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