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MESON SPATIAL MAGAZINE

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MESONのメンバーがSpatial Computingに関する記事を書くマガジン
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2019年8月の記事一覧

UIデザイナーでもできる!はじめてのUnity UIの教科書

はじめまして! MESONでデザイナーをしているまちるだ(@mathi0829lda)です! MESONに入ってから8ヶ月がたちました! 私自身、アプリやwebのUIデザイン経験が多く、実装がUnityでのデザインをしたことがありませんでした。 MESONではエンジニア1人とデザイナー私1人という少数体制です。二人三脚での開発をすることになったものの、どう考えてもエンジニアの負担が大きすぎる・・・と思い、デザインからUnityでUIを組むところまでを私がやることにしました!

ARクラウドアプリ開発ならではの難しさとそこからの学び

今年の4月28 ~ 29日にかけて、神戸市にて開催されたクロスメディアイベント「078Kobe」にて、ARクラウドを用いたまちづくりアプリ「AR City」を展示しました。 この開発を通して、ARアプリの開発をより効率的にする方法やARクラウドならではの開発の難しさなど多くの学びが得られたので、今回はそれら学びをご紹介しようと思います。 内容としては技術的な点というよりもディレクター的な観点からのARクラウドアプリ開発の設計や進め方に近い話になります。 また、この内容は

【Global AR Interview】前衛的すぎる!?ハンガリーの配送業者向けMRサービスの誕生ストーリー

海外のARスタートアップのファウンダーやキーパソンに突撃インタビューするシリーズ企画『Global AR Interview』。 今回は近年ECサイトユーザーの増加により顕著になったデリバリーの再配達問題を解決する「SuperDelivery.ai」を手掛けるFranics SzakacsさんとDavid Bisztraiさんからお話聞きました。 最初に彼らのアイデアを聞いた時には、「なるほど、そんな使い方もあるのか」と感じるほどかなり斬新なアイデアで、興味を持ったのでイ

ARの真の価値は『空間に力を与えること』 |Spatial Computingが変える人とデジタルの関係性

デジタルとの付き合い方が変わってきています。 2019年8月ARゲーム『Pokémon GO』が累計10億ダウンロードを突破し、ARが少しずつ社会に浸透してきました。2016年にリリースが開始されてから約3年でここまできました。 その過程で、新しいテクノロジーが内包する未来の可能性を感じた人も少なくないと思います。その根底ではデジタルがリアルに進出してきている感覚が存在し、未来への期待と不安が入り混じっています。 そんな未来を理解するヒントをくれるのがSpatial C

【Global AR Interview】ARであることの必然性を追求して作られたゲーム「AR Tanks」の制作秘話

海外のARスタートアップのファウンダーやキーパソンに突撃インタビューするシリーズ企画『Global AR Interview』 今回は机の上でミニ戦車を操作して、ミサイルを打ち合うARゲーム「AR Tanks」を開発したUKのJoseph Graingerさんに、なぜAR Tanksを開発したのか、AR Tanskのゲームデザインのこだわりや工夫点などをお聞きしました。 これからAR技術を使ってゲームを作りたい方々は必見です! Q:まずは自己紹介からお願いします!名前は

ARスタートアップMESONが「受託」という言葉を一切使わない理由。

MESONは外部の企業とパートナーシップを結んで、様々なARサービスを作っている。 過去にはARファッションショーや、AR Cloudを使った都市計画サービスを作っていて、世界最大のARアワードでファイナリストに選ばれた。 SnapchatやMagicLeapなどと並んでの選出で、過去10年でソフトウェア領域では日本から初だ。 そうした事業をやっていると外部の人に話すと、「ああ、受託事業を営まれているんですね」と言われることも多いのだが、その度に「受託ではなくクリエイテ

ARサービスのコンセプトデザイン | 意義と意味のデザインについて

MESONでは、様々な企業とパートナーシップを組んで、AR時代のユースケースとUXを研究するべく、様々なサービスを考え・つくっている。 その中で自分たちが非常に大事にしているのが開発・デザインに入る前のコンセプトデザインのフェーズだ。 ARサービスにおけるコンセプトデザインとは、大きく次の2つに分解できる。 ARサービスは、この2つをクリアするのが非常に難しい。 なぜならARという技術はまだ発展段階で制約が多く、適切なユーザーの課題解決にフォーカスを当てないと単にAR

UX改善の施策アイデアが無限に出てくるチームをつくる方法

サービスUXの改善や、グロースの施策を考えている中で、施策アイデアが出づらくて困っている会社は多い。 ちょうど昨日もグロースのコンサルをしている中で、そういった相談を受けたので、今日は「施策アイデアを考えるのが強いチームの作り方」について書きたいと思う。 やり方はシンプルに、チーム全体が日常的に良いサービスを使いまくって、参考になる箇所をストックしていくようにするというものなのだが、実際それをうまくやれているチームは少ないので、いくつかやり方と仕組みを紹介する。 良いサ

ARが溶け込んだ未来への手紙〜5Gが可能にする空間と時間のリアル〜

溶け込むAR。 人と場に共生するAR。 Ambient ComputingなAR。 近い未来、ARはそんな「人と社会に溶け込んだ存在」として進化して行きます。 その道標となる技術が5G。 この記事は「5G×ARが実現したら」についての妄想、もとい考察です。 5Gの扉を叩く▪️新時代への布石〜5Gの誕生〜 次世代の通信サービスとして登場した5G。 これまでの歴史では「通信のつながりやすさ」「ストレスフリーのサービス」を目指して発展してきましたが、4Gでもうすでに大きな

初期サービス・ブランドのユーザー獲得における基本戦略

新しくサービスやブランドを立ち上げた人から、「最初のユーザー獲得で苦戦しているのだが、どうすればいいか?」といった相談を受けることが多い。 どのサービス・ブランドでも共通している基本戦略があるので、いつもそれを答えているのだが、意外にもそれで道が開けている人が多いようなので今日はそれについて書こうと思う。 初期ユーザー獲得の大前提まず、大前提として、大規模なマスプロモーションを打てる大企業ではない場合、初期のサービス・ブランドにおいてお金を使った広告などの施策は不向きだ。

スタートアップの成長において最も重要なアクティベーション完全解説

サービスの成長にとって、ユーザーに価値を感じてもらうこと(アクティベーション)は非常に重要です。 アクティベーションの成功なくして高いユーザー継続率(リテンション)は達成できないため、リテンションと並んで最も重要なフェーズだと考えています。 本記事では、アクティベーションを2つのフェーズに分解し、特に重要な1つ目のフェーズにおいてどういった考え方・手順で施策を行っていけばいいかを解説します。 アクティベーションを再定義するアクティベーションとは、ユーザーがサービスに価値

スタートアップで重要な意思決定力を強くする | 芯・しなやかさ・見切りという3つの心得

数で劣るスタートアップが勝つための基本戦略の一つは、強いチームを作り既存企業が真似できないスピードで動くことだ。 そのためには、メンバー1人1人が高い意思決定力を持つ必要がある。 意思決定能力は先天的なものだと考えている人もいるが、自分は間違いなく後天的に獲得可能な能力だと考えている。 その際に重要なのが、芯・しなやかさ・見切り、という3つのマインドセットだ。 1. 芯 = 頭の中に優先順位を持っておくこと じぶんの中に何がどの順番で大事か、という軸を持っておくと意

UX改善の第一歩は、"最高"と"最悪"のユーザー体験フローを描くこと

サービスデザインやグロースハックのコンサルをする中で、「自分たちのサービスのユーザー体験を改善するために、まず何から始めれば良いのか」という相談をよく受ける。 そのときによく答えているのが、「まずは最高のユーザー体験のフローと、最悪のユーザー体験のフローを描きましょう」ということだ。 なぜなら「最高の状態」を定義できていなければ、現状とその理想状態を乖離を定量的に測ることはできず、また「最悪の状態」を定義できていなければ、その最悪の状態がどれくらいの割合で発生してしまって

空間と体験を繋げるAR Cloud|たどり着く先は地球規模のデジタル化

2017年9月に行われたAR業界の二人の巨匠Ori Inbar氏とMatt Miesnieks氏の会話から生まれた単語『AR Cloud』。 リアルの上に積み重ねられたデジタルの価値を記録する技術であり、AR本来の価値を引き出すために必要な技術です。次世代のデジタルプラットフォームとして期待されている技術ではありますが、同時にまだまだ多くの課題を抱える技術です。 今ARCloudに注目が集まっている背景にある事実が「今僕らが知っているARはARの本当の姿ではない」というこ