糖質制限ダイエットの是非 -糖質の役割からその制限を批評する

※このnoteはブログからの転載です。

http://jmeshilemon.blog.jp/

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巷では糖質制限ダイエットがブームになっていますね。

あのライザップも糖質制限の食事を推進しているそうです。

しかし、この糖質制限ダイエットは賛否が分かれているのも事実です。

今回は糖質制限ダイエットを批評してみます。



■糖質とは?

そもそも「糖質」とは何かご存知ですか?

糖質とは炭水化物から食物繊維を除いたもののことを言います。

「えっ、炭水化物=糖質じゃないの?」

と思われたかもしれませんが、炭水化物は体内で糖質と食物繊維に分解されます。

そのため、炭水化物>糖質というのが正しいです。



■糖質と糖類の違いは?

糖類は糖質から多糖類、糖アルコールを除いたもののことを言います。

つまり、糖質のうち甘いもののことを指します。

まとめますと、

炭水化物 -- 糖質 -- 糖類

       |  |-多糖類、糖アルコール

       |-食物繊維

となります。

■糖質が含まれている食材

糖質はあらゆる食品に含まれています。

(1) 主食とされているもの …米、小麦、イモ

米、小麦を始め、ジャガイモ、サツマイモなどのイモ類も豊富に含まれています。

米、イモは見た目や味から入っているかどうか判別しやすいですが、小麦が厄介です。

小麦は小麦粉として原型や味も変化されていることが多いため、知らず知らずのうちに大量摂取していることが多いです。

天ぷら、フライのころも、カレーやシチュー(ルーは小麦粉でできています)、ケーキ(スポンジ)、蕎麦(そば粉を小麦粉で割っています)なんかは非常に見落としがちです。

また、トウモロコシ、かぼちゃなどの野菜も、他国では主食として扱われているものは炭水化物が豊富です。


(2) 甘い野菜

野菜だからといって油断してはいけません。

にんじん、ごぼう、レンコンなどの根菜にも多くの含まれています。

タマネギやトマトなどの熱を加えると甘くなるものも多く含まれています。

これらはもはや野菜ではなく、もはや炭水化物と言えるでしょう。

(3) フルーツ全般

フルーツも注意する必要があります。

フルーツには糖類の一種である果糖がたくさん含まれています。

これらも糖質制限の制限対象になります。



■糖質は人間の主要なエネルギー源

では糖質は人間の身体にどのように作用するのでしょうか。

人間の身体は糖質を体内でブドウ糖に変え、これを消費して身体を動かします。

つまり、糖質は自動車で言うガソリンなのです。

ガソリンがなくなると自動車は動かないですよね。

しかし、人の身体は2,3日何も食べなくても一応は活動できます。

それは体脂肪を分解してケトン体というもう一つのエネルギー源を生成するからです。

糖質制限ダイエットの痩せるのはこのような身体の仕組みを活用しているからです。

以上のことは最近の糖質制限ブームで認知されていますが、糖質にはもう一つ重要な役割があります。



■精神安定と良質な睡眠へ導いてくれる

糖質は人間の精神を安定させ、リラックスさせるセロトニンという神経伝達物質の生成に使用されます。

ごはんを食べた後に眠くなるのはこいつの仕業が原因のひとつです。

このセロトニンが不足してしまいますと、日中はイライラしたり、過度に不安感に煽られたり、夜中はなかなか寝付けなくなります。



■セロトニン不足が糖質制限の課題

以上のことから、糖質制限ダイエットは精神的に不安定になりやすい傾向にあります。

精神が不安定になりがちなため、空腹に耐えきれずにお菓子を食べてしまいやすくなります。

糖質制限ダイエットが個人で継続しにくいのはこのためです。

セロトニン不足がもたらす影響は個人により大きくさがでるかと思いますが、日中になんか調子が悪いと感じたり、寝つきが悪いと感じましたら、糖質制限ダイエットはご自身に合っていないと割り切ったほうが良いです。



■適度な糖質制限は身体によい

今の日本の食生活では糖質過多になりがちです。

朝にパン、昼は定食でごはん大盛り、日中におやつ、夜飲み会でフライドポテト、最後にラーメン。

パスタやピザ、カレーに寿司。

世の中には実に美味しい炭水化物が豊富です。

本能のまま口に運び続けていると一日の摂取量が大変なことになります。

血糖値が急激に上昇し、脂肪は蓄えられ、たちまち生活習慣病と一生を過ごすことになります。

毎食茶碗一杯程度のごはんの量なら、むしろ日々活発に活動することができるでしょう。

糖質をゼロに制限するのはあまりおススメしませんが、ごはんを少なめにする、お菓子を止めるなどの調整はむしろすべきであると私は考えます。