見出し画像

[書評]優れたリーダーはみな小心者である。

ざっくり3行でのまとめ

- 著者がブリヂストンCEOを勤めた経験に基づく内容
- 具体的なエピソードを基に、どういう行動が良い結果につながったか紹介
- 豪胆さというよりも繊細なことを積み重ねることがリーダシップに繋がる

この本の紹介

 リーダーといえば、大胆で行動的で、メンバーを率いてるイメージから外交的で、豪胆なイメージがある。しかし、それは結果がそのように見えるだけで内向的で繊細な人物の方が優れたリーダーになりうるんだよ、という話を著者のブリヂストンでの経験を基に具体的に紹介されている。
 例えば、企業買収といった大胆に見える判断も、その判断に至るまでに目を向けてみると、目先のリスクよりも先のリスクに備えた、よくよく考えられた1手であるといったものだ。

この本のポイント

1. 著者の具体的な経験に基づく内容として紹介されている

 ブリヂストンのCEOになるまで、なってからの所々のできごとにおいて、一見臆病美見えたxxという行動が、実はこういう観点からリーダーシップを発揮するには大事だった。リーダーシップとはそういう繊細な行動を束にすることで大きな力を発揮する。

2. なんとなく感じている経験則についても説明がなされている

 本書では、なんとなく経験則で言われていることに関しても、どうして重要になるか?について紹介されている。

 たとえば、よく「現場を知らないと...」とみたいなことは言われるが、本書でも「3現」と表現された現物・現場・現実を体感することが、現実的な問題解決のアプローチに最適であると、理由ともに紹介されている。なんとなく感じていたことに対して、理由について合点がいく点も本書のよいところ。

所感

 「みな小心者である」と題がつけられていますが、いろんな事例を基に検証した結果みんな小心者だったよ、という内容にはなってなかったので、題からの期待とちょっと外れていたのは残念です。
 一方で、自分が痛みを感じたことは後世に残さないようとか、理想を掲げた上でメンバーがオーナーシップを感じながら進めていくための仕組みづくりをするのがリーダーの役割といった内容に関してはとても同意できました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?