⑤マガジン原作大賞に向けて、第一話を分析してみた ~アヤシモン~

あらすじ

主人公の海堂マルオは学校を退学、バイトを探していた。しかし、持ち前の怪力で破壊を繰り返しすべて断られる。「バトルのバイトでもないかな」そうぼやいていると、和服少女がヤクザに襲われているところに出会う。ヤクザを倒すと、少女に手を引かれその場から立ち去る。逃げた先で和服少女から盃の誘いをうける。返事をする前に、再度の襲撃を受ける。実は倒した相手は人間ではなく、バケモノだった。バケモノの頭とタイマン、1対1での戦いだった。海堂は頭を一撃で倒してしまう。海堂は力を出しきれることに嬉しさを感じ、その場でヤクザ全員を笑顔で殴り倒す。全員を倒したあとこの世界に生き甲斐を感じ、少女と盃を交わす。

主題

幸せを感じることに全力であれ

パンチライン

極限まで剃り落とされ、完成されたソリッド
日本語約:めちゃくちゃシンプル

構成

起:P5~20 自己紹介 
承:P21~30 普通に生きていくのに強さは必要ない ☆
転:P31~46 高揚
結:P47~60 この道を進んでいく

注目点

アヤシモンの作者は賀来ゆうじ先生。地極楽の作者さんです。
そんなことは露知らず、何となく手に取った一冊でした。
ポイントは2点。

①シンプル
どのくらいシンプルかというと、主人公が登場からやることが「壊す」か「殴る」かの2つだけです。
変に考える部分がない。ステキ。

②感情のジェットコースター
序盤こそ、主人公の強さにちょっと距離を感じます。ですが、「普通に生きていくのに強さは必要ない」という苦悩からの、殴りあいのなかで全力で主人公している感覚、に感じるエクスタシー。ここでもシンプルさが生きてきて、感情の下がり上がりがダイレクトに感じられます。

ストーリーには、ついつい様々なものを盛り込みたくなります。ですが、一度削ぎ落とせるものを全部取り払って、そこに残るものから再出発するといいのかもしれません。

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#週刊少年マガジン原作大賞にむけて、色々な漫画の第1話を分析しました。漫画原作を初めて書く方や、絵には自信があるけれども、シナリオはちょっと、という方にオススメです。

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